Waymoは2017年11月7日(アメリカ西海岸時間)、アリゾナ州のフェニックス都市圏の住民に自動運転車を無料で貸し出す「Early Rider Program」(参考記事)で提供する車両を完全自動運転のものに切り替えていくことを発表した。これまで、Early Rider Programで提供していた自動運転車には、非常時に備えて運転席に運転手が待機していたが、今後は運転手が同乗する必要がない車両に切り替える。
図 Waymoが開発した自動運転技術を搭載したChrysler Pacifica Hybrid
出所 Waymo
WaymoはGoogle社内で自動運転車の研究が始まった頃から現在までに、全米20の都市を自動運転で試走してきたという。その距離は総延長で350万マイル(約563万km)になる。そして、テストコースではまれにしか発生しない事態を想定したシナリオを2万以上設定し、自動運転車が学習させてきた。
さらに、コンピューターシミュレーションを活用して、1日当たり1000万マイル(約1600km)と、人間では到底到達不可能な距離を試走している。その結果、Waymoの自動運転車は世界のどの運転手よりも経験を積むことができているという。
動画 Waymoが提供を始める完全自動運転車の車内の様子
出所 Waymo
Waymoはさらに、今回提供する自動運転車をカーシェアリングや物流用車両、公共交通機関などとして活用することも検討している。ライドシェアリングやタクシーのように公共のものとして誰もが使える形で提供したほうが、より多くの人にWaymoが開発した自動運転技術を体感してもらえると考えているという。
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Waymo