ライドシェアリング大手のLyftは、アメリカ・マサチューセッツ州ボストン市の港湾地域で自動運転車を利用したライドシェアリングサービスの提供を始めた。自動運転技術を共同開発しているアメリカnuTonomyが2017年12月6日(アメリカ東海岸時間)に発表した。
図 ボストン市街を走るnuTonomyの自動運転車両。Lyftはこの車両を利用してライドシェアリングサービスを提供している
出所 nuTonomy
nuTonomyの車両は自動運転の機能を備えているものの、今のところは非常時に備えて運転席に運転手を配置して運行する。自動運転車が対応できない状況に陥ったら、運転手が手動で運転する。しかしWaymoが2017年11月に運転手が同乗しない自動運転車の運用を始めたように、nuTonomyの車両もいずれ運転手抜きで運用できるようになると考えられる。
Lyftにとって、nuTonomyの自動運転車をライドシェアリングで運用することは、まだ試験的取り組みであるようだ。Lyftのスマートフォン向けアプリケーションで配車を依頼した一部のユーザーに、nuTonomyの車両を配車している。
図 スマートフォン向けアプリケーションで配車を依頼した一部のユーザーに、nuTonomyの車両を配車している
出所 nuTonomy
LyftとnuTonomyは今回の自動運転車の運用開始で、まず一般消費者に自動運転車がどんなものか体験してほしいと考えているという。一度乗車すれば、自動運転車が日常生活におよぼす変化の大きさを理解してもらえると期待している。
そして、自動運転車を体験した乗客から意見や感想などを集めることも予定している。nuTonomyの技術者は利用者の声を参考に、自動運転機能や配車システムなどの改善に取り組む。nuTonomyの自動運転車を最も安全で、小売雨がよく、快適な移動手段にすることを目指しているという。そしてnuTonomyは、同社の自動運転車を安全かつ低価格で利用できる移動手段として、世界の各都市に導入することを目標としている。
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