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トヨタ自動車など11社、水素ステーションの国内本格整備を目的に新会社設立へ

2017/12/13
(水)
SmartGridニューズレター編集部

トヨタ自動車など11社は、燃料電池車向け水素ステーションの本格整備を進めるために共同で新会社を設立すると発表した。

トヨタ自動車、日産自動車、本田技研工業、JXTGエネルギー、出光興産、岩谷産業、東京ガス、東邦ガス、日本エア・リキード、豊田通商、日本政策投資銀行の計11社は2017年12月12日、燃料電池車(FCV)向け水素ステーションの本格整備を進めるために共同で新会社を設立すると発表した。新会社の設立は2018年春の予定。今回の発表に参加した11社は2017年5月、日本国内の水素ステーション整備に向けて協業すると発表している(参考記事)。

図 トヨタ自動車の「MIRAI」(左)と本田技研工業の「CLARITY FUEL CELL」(右)

図 トヨタ自動車のFCV「MIRAI」(左)と本田技研工業のFCV「CLARITY FUEL CELL」(右)

出所 トヨタ自動車、本田技研工業

資源エネルギー庁の「水素・燃料電池戦略協議会」は2016年3月に公表した「水素・燃料電池戦略ロードマップ」で、2020年までに国内160カ所に水素ステーションを整備し、FCVの登録台数を4万台まで引き上げることを目標として掲げている。今回設立する新会社もこの目標を掲げ、国内での水素ステーション整備を進めていく。まずは会社設立後4年間で80の水素ステーションを整備することを目指す。

新会社の事業期間は10年間を想定しており、その間に政府の補助金政策や自治体の支援体制などを検討しながら、「水素ステーション整備計画」を策定し、日本全国でFCVを利用できる環境を整備するとしている。そして、新会社の運営に新たに参加する企業を広く募るとしている。

また、水素ステーションで使用する機器のコストダウンにも取り組む。燃料電池実用化推進協議会や一般社団法人水素供給利用技術協会などと連携して、機器の標準化、規制見直しなどを検討し、コストダウンにつなげる。

新会社設立に参加する11社のうち、水素ステーションに建設を担うのは石油元売2社(JXTGエネルギー、出光興産)とガス会社4社(岩谷産業、東京ガス、東邦ガス、日本エア・リキード)。建設後は、水素ステーションの運営業務を新会社から受託する。

自動車メーカー3社は、水素ステーションの最適配置、利便性向上、そして水素に関する普及啓発活動などを新会社に委託し、資金を拠出して支援する。豊田通商と日本政策投資銀行の2社は、新会社に出資する。その出資金の一部は水素ステーション整備費用の一部として活用することで、建設を担う石油元売とガス会社の投資負担を軽減する。


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