トヨタ自動車は、同社の元町工場に水素ステーションを新設し、燃料電池フォークリフトを20台を追加導入したと発表した。
トヨタ自動車は2018年3月16日、同社の元町工場(愛知県豊田市)に水素ステーションを新設し、燃料電池フォークリフトを20台を追加導入したと発表した。同社は2017年1月に元町工場に2台の燃料電池フォークリフトを導入しているが、これまでは豊田自動織機の高浜工場(愛知県高浜市)までフォークリフトを運んで水素を補給していた(参考記事)
図 トヨタ自動車が元町工場に開設した水素ステーション
出所 トヨタ自動車
今回設置した水素ステーションは1基。注入圧力は最大35MPaで、燃料電池フォークリフト専用として運用する。燃料として一般的に流通しているガスを改質して、水素を作り出す方式を採用した。水素の素となるガスは、ガス業者から調達する。
追加導入したフォークリフトは、すでに運用しているものと同じ豊田自動織機の製品。最大2.5トンの荷物を運べ、燃料となる水素の充填は3分ほどで終了する。交流100Vのコンセントを搭載しており、作業員が電動工具で作業する際に電源として活用できる。もちろん、非常用電源としても利用できる。
図 追加導入した燃料電池フォークリフトと同じもの
出所 トヨタ自動車
トヨタ自動車は、工場で発生するCO2を減らす活動に取り組んでおり、2020年ごろをめどに、元町工場で運用する燃料電池フォークリフトを170~180台まで増やす計画だ。計画通りに導入が進めば、水素ステーションの増設も検討するとしている。さらに、同社のほかの工場にも燃料電池フォークリフトを導入する方針を示している。
■リンク
トヨタ自動車
関連記事
豊田自動織機、100%太陽光電力で生成した水素をフォークリフトに充塡する設備を導入
2018年10月5日 0:00
トヨタ自動車、2020年以降の燃料電池車増産に向けて主要部品の生産設備を拡充
2018年5月25日 0:00
トヨタ自動車の北米法人、燃料電池トラックを活用してロサンゼルス港周辺に物流網構築へ
2018年9月18日 0:00
トヨタ自動車九州の工場が燃料電池フォークリフトを運用開始、太陽光発電で水素を生成する装置も設置
2017年3月22日 0:00
自動車メーカーや石油元売、ガス会社など11社が水素ステーションの本格整備に向けて協業
2017年5月22日 0:00
トヨタ自動車の北米法人、大型燃料電池トラックの改良型を公開―実証実験に追加投入
2018年7月31日 0:00