中国の配車サービス大手Didi Chuxing(滴滴出行)は2018年2月7日(中国標準時)、電気自動車(EV)向けシェアリングシステムを共同で構築することで、自動車メーカー12社と合意したと発表した。中国の自動車メーカー10社(BAIC BJEV、BYD、Changan Automobile、Chery Automobile、Dongfeng Passenger Vehicle、First Automobile Works、Geely Automobile、Hawtai Motor、JAC Motors、Zotye Auto)に加えて、韓国Kia MotorsとRenault-日産-三菱連合が参加する。
図 EVの急速な普及を見込んで、シェアリングシステムの構築に乗り出す
出所 Didi Chuxing
Didi Chuxingは、スマホのアプリを活用したカーシェアリングサービスは、自動車を所有せずに使いたいときに使うという層を形成したとアピールしている。そして、カーシェアリングの世界市場が2017年から2024年まで年率34%で成長し、特に中国では年率40%を超える成長を遂げるという調査結果を紹介した。その結果から、これから開発するシステムは、中国など急成長中の市場にまず投入するという見通しを示した。
Didi Chuxingの配車サービスはAI(Artificial Intelligence)を活用しており、サービス改良のためにAIの開発に積極的に取り組んでいる。新たに開発するシステムにもAIを組み込み、ユーザーの分布や属性を理解した上でサービスを提供する機能などを盛り込むという。
また、新たに開発したシステムは自動車メーカーにも開放し、各社が独自に配車サービスを展開する際の基盤として利用できるとしている。そしてDidi Chuxingは自動車メーカーだけでなく、カーシェアリング業者やレンタカー業者、道路などのインフラを管理している省庁などとも協業しているという。多様な業種の企業と協業することで、新たに開発するサービスは駐車場や充電ステーション、メンテナンス業者などとも連携したものになるとしている。