フランスRenaultは2018年7月4日(中央ヨーロッパ時間)、フランスで電気自動車(EV)を活用してカーシェアリングなどのサービスを提供すると発表した。2018年9月からサービスを開始し、2019年の終わりまでに合計2000台のEVを投入するとしている。Renaultは自社のEV「ZOE」、2人乗りの小型EV「Twizy」、EVバン「Kangoo Z.E」、大型EVバン「Master Z.E」を今回始めるサービスのために投入するとしている。
図 Renaultは新しいサービスのために「ZOE」(写真)など、自社のEV4種類を投入する
出所 Renault
サービスの提供範囲はフランスの首都パリと、それを中心にしたイル=ド=フランス地域圏。この地域で、運転手付き観光車両(VTC:Voitures de tourisme avec chauffeur)という、Uberがアメリカで提供しているものに類似したサービスと、特定の車両基地を設定しない短距離移動用カーシェアリングと、長距離移動用カーシェアリングの3種類のサービスを提供する。以上のサービスは提供範囲の居住者と、旅行者を対象に提供する。
Renaultによるサービス開始を受けて、パリ市長のAnne Hidalgo氏は「自動車メーカーと都市は、未来の移動サービスを作るために協力していかなければなりません。パリ市とRenaultは今回提供が始まるサービスによって、その動きを先導しています。電気自動車だけで提供する今回のサービスによって、パリ市民やイル=ド=フランス地域圏の住民には、空気汚染が少ない、健康的な住環境を提供できるでしょう」と歓迎するコメントを残している。
Groupe RenaultのExecutive Vice Presidentを務めるThierry Bolloré氏は「パリ市は、環境に優しく、安全なEVによる移動サービスを待ち望んでいました。今回、その希望に応えるサービスを提供できることをうれしく思います。今回のサービス提供開始は、フランスの各都市だけでなく、世界中の都市にとって大きな刺激となるでしょう」と語っている。
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