トッパン・フォームズは、電池不要のセンサーとして利用できるICラベルを開発したと発表した。
トッパン・フォームズは2018年3月13日、電池不要のセンサーとして利用できるICラベルを開発したと発表した。開発したのは「開封検知ICラベル」と「水濡れ検知ICラベル」の2種類。RFIDタグと同じように、電波を発信する読み取り機を使うことで、ラベルを貼り付けた製品が開封されたことや水に濡れたことを読み取れる。
図 トッパン・フォームズが開発した「開封検知ICラベル」(左)と「水濡れ検知ICラベル」(右)
出所 トッパン・フォームズ
開封検知ICラベルは、商品の箱の口などに貼り付けて使用する。何者かが箱を開封したらラベル内の配線が断線し、それを検知して開封されたと判断する。ラベルを貼り付けた複数の箱を並べて、読み取り機から電波を発信すれば、開封された箱の有無を検知できる。開封された箱がある場合はそのIDも分かるので、すぐに箱を特定できる。スマートフォンなどの汎用の機器で読み取れるものも開発したという。
水濡れ検知ICラベルは、紙の上にアンテナの配線を印刷で作ったもの。矩形の検知部と円形の通信部に分かれており、水に濡れると紙が伸びる。検知部の配線は紙の延伸に耐えられず断線を起こすので、断線を検知して水に濡れたと判定する。検知部の配線の太さを変えることで、どの程度水に濡れたら断線するかを調整可能だ。このラベルも、開封検知ICラベルと同じように、複数の製品を並べて一度に検査可能だ。
現在は、開封済みの箱や商品の水濡れなどは人間が目視で検査している。そのため、検査に長い時間と多大な労力がかかってしまっている。今回、トッパン・フォームズが開発した2種類のラベルが低価格で実用のものになれば、製品出荷前の検品作業を大幅に省力化できる。トッパン・フォームズは今回開発した2種類のラベルと、読み取り機、管理システムなど関連製品で2020年までに30億円の売り上げを目指すとしている。
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トッパン・フォームズ
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