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大東建託、東電PGやギガプライズと共同で賃貸住宅内の家電を遠隔制御する実証実験を開始

2018/03/29
(木)
インプレスSmartGridニューズレター編集部

大東建託、東京電力パワーグリッド、ギガプライズは、賃貸住宅内の家電製品を遠隔制御する「スマートライフサービス」の実証実験を30日から開始すると発表した。

大東建託、東京電力パワーグリッド(東電PG)、ギガプライズは2018年3月29日、賃貸住宅内の家電製品を遠隔制御する「スマートライフサービス」の実証実験を30日から開始すると発表した。実験の対象は、首都圏内で大東建託が管理している賃貸住宅100個(ワンルームタイプ、ファミリータイプ)。この種の実証実験を3社共同で実施するのは住宅業界では初めてのことだという。

今回の実証実験の特徴であり、大きな目標は2つ。1つ目は通信規格やメーカーの違いに関わらず、多様な家電製品を制御すること。もう1つは、遠隔地から家電製品を制御した結果を、電力消費量の変化から確認できるようにすることだ。その結果として、ホームオートメーションや見守りサービスなどを実現する。

図 今回の実証実験の目標と3社の役目

図 今回の実証実験の目標と3社の役目

出所 東京電力パワーグリッド

1つ目の目標はギガプライズが持ち込む技術で実現する。同社が提携するLive Smartが販売しているホームハブ「LiveSmart」を活用するのだ。LiveSmartは、無線LANからZigbee、Z-Wave、Bletooth Low Energy(BLE)、家電リモコン用赤外線など、多様な無線通信方式に対応するほか、「Amazon Alexa」「Google Home」といったスマートスピーカーとも連携する。メーカーを問わず数多くの家電製品に信号を送って制御できる点が大きな特徴だ。実験で使用するスマートスピーカーは、大東建託が調達する。LiveSmartと通信して、遠隔地から信号を出すスマホアプリも、大東建託が開発した「DK SELECT進化する暮らしアプリ」を使用する。

図 ホームハブ「LiveSmart」は多様な無線通信方式に対応し、さまざまなメーカーの家電製品を制御できる

図 ホームハブ「LiveSmart」は多様な無線通信方式に対応し、さまざまなメーカーの家電製品を制御できる

出所 Live Smart

そして、LiveSmartが備える無線通信機能では制御できない家電製品には、遠隔操作可能な小型押しボタンロボット「LS Push」を利用する。これは、家電製品の押しボタンの上に取り付けるもので、LiveSmartからの指示を受けると、家電製品の押しボタンを押すというものだ。

図 Live Smartの小型押しボタンロボット「LS Push」(上)と、その設置例(下)。さまざまな押しボタンに取り付けることができる

図 Live Smartの小型押しボタンロボット「LS Push」(上)と、その設置例(下)。さまざまな押しボタンに取り付けることができる

出所 Live Smart

2つ目の、遠隔地から家電製品を制御した結果を確認するという目標の実現には、東京電力パワーグリッドが持ち込む技術を活用する。同社が提携するインフォメティスの電力センサーを利用するのだ。この電力センサーは住宅全体の消費電力量を計測する。分電盤の主幹に取り付ければ良いので、ごく簡単に設置できる。そしてその計測データを独自のアルゴリズムで解析し、各家電ごとの電力消費量を割り出す。この技術を利用すれば、例えば遠隔地から部屋の照明を点灯させたとき、照明の電力消費量が上がることを遠隔地から確認できる。これを確認できれば、遠隔操作の成功も確認できるというわけだ。

図 住宅全体の消費電力量データを独自のアルゴリズムで解析して、家電製品1つ1つの消費電力量を割り出す

図 住宅全体の消費電力量データを独自のアルゴリズムで解析して、家電製品1つ1つの消費電力量を割り出す

出所 インフォメティス

今回の実験ではさらに、スマホアプリ内で動作するAIアシスタント「スマイちゃん」の効果や、住人の生活パターンを学習した上で適切なコンテンツを表示するレコメンドサービスの効果も検証する。スマイちゃんは大東建託が提供するスマホアプリ「DK SELECT進化する暮らしアプリ」で動作し、住宅内で困ったことなどを問い合わせると解決策を提案するというものだ。さらに、玄関のスマートロックを特定の時間に解錠、施錠して、無人状態の住宅に宅配サービスや、家事代行サービスを提供する実験も実施する。

実験期間は6月30日までのおよそ3カ月間。その間に使いやすさなどについて検証するなど、商用化に向けた評価を実施し、2018年度内の本格導入を目指すとしている。


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