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チリ政府、エネルギー関連データの管理にブロックチェーンを導入

2018/04/10
(火)
インプレスSmartGridニューズレター編集部

チリ政府の国家エネルギー委員会は、エネルギー関連のデータを記録していく基盤「Energía Abierta(英語:Open Energy)」を開設した。

チリ政府の国家エネルギー委員会(CNE:Comisión Nacional de Energía)は2018年4月5日(チリ時間)、エネルギー関連のデータを記録していく基盤「Energía Abierta(英語:Open Energy)」を開設した。この基盤はオープンソースのブロックチェーンソフトウェア「Ethereum」を利用している。ブロックチェーンを活用して、セキュリティ強度と信頼性が高い分散データベースを低コストで構築し、チリのエネルギー関連データを誰でも参照できるよう公開する。チリのエネルギー関連事業に海外からの投資を呼び込むのが狙いだ。

図 チリ政府はエネルギー関連データの記録にEthereumを使い始めた

図 チリ政府はエネルギー関連データの記録にEthereumを使い始めた

出所 Ethereum Foundation

CNEは従来型の中央集権的なデータベースシステムが「無関係な他者でも操作しやすく、攻撃に弱い」ことから、ブロックチェーンの活用に踏み切ったとしている。Energía Abiertaは何十万もの安価なサーバーで構成し、誰でも最新の情報を確認できる。そこにある情報は真正なものであると数多くの「証人」が認めたものになる。

Energía Abiertaの第一段階としてCNEは、チリ全国の発電所の出力合計値や電力の平均市場価格、原価、各種化石燃料の価格などの情報と、それらの情報がチリの法律に従って記録したものであるという証明を記録し始める。Energía Abiertaに記録した情報は、ブロックチェーンの性質により、改ざんや削除が極めて困難なものになる。チリの政府機関で情報の記録にブロックチェーンを利用するのはCNEが始めてであり、ラテンアメリカ各国の政府機関の中でも先進的な取り組みになる。

CNEの長官であるSusana Jiménez氏は「公的機関が公開する情報は、企業や投資家にとって投資判断の材料となる重要な情報だ。政府にとっても、新しい公共サービスの開設などの政策の可否を判断する上で重要な材料となる。情報の記録にブロックチェーンを活用することで、投資家や市民、行政関係者から見て、情報の信頼性が一段上がると考えた」とブロックチェーン採用の理由を説明している。


■リンク
Comisión Nacional de Energía

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