Daimlerは2017年11月10日(ドイツ時間)、2018年末までにMercedes-Benzブランドの電動都市バスの生産を始めると発表した。Mercedes-Benzブランドのベストセラーのバス車両である「Mercedes-Benz Citaro(シターロ)」を基に、電動化したものを生産するとしている。
図 試験走行中の電動バスの試作車
出所 Daimler
生産を始める予定の電動バスの特徴は2つ。1つ目は、電源となるリチウムイオン蓄電池をモジュール構造にしたこと。組み込む蓄電池モジュールの数を変えて、用途や顧客の要望に応えた走行距離の車両を納車できる。
もう1つの特徴は、車両内の温度を検知し、その値によってエアコンなどの機器を自動制御する機能を備えること。例えば、自動制御で必要なときだけエアコンを稼働させることで電力消費量を抑え、走行距離を延ばすことが可能だ。
Daimlerは試作車両の試験走行も進めており、極端に寒い環境、極端に暑い環境でも安定して走り続けられることを確認している。低温環境のテストは北極圏で実施し、高温環境のテストはスペインのシエラネバダ山脈で実施した。今後は耐久性の試験を実施し、細部を改良して生産開始となる。順調に進めば、2018年の秋に生産を開始できる見通しだとしている。
■リンク
Daimler