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小田急電鉄、電車の回生ブレーキからの電力を有効活用する貯蔵装置を導入

2018/05/18
(金)
インプレスSmartGridニューズレター編集部

小田急電鉄は、代々木上原駅近くにある「上原変電所」に回生電力貯蔵装置を導入すると発表した。

小田急電鉄は2018年5月17日、代々木上原駅近くにある「上原変電所」に回生電力貯蔵装置を導入すると発表した。装置は19日に運転開始の予定。電車の減速時に回生ブレーキで発生させた電力を一時的に貯蔵して、加速しようとするほかの車両に供給することで、近隣を走る電車の消費電力を削減する。

図 回生電力貯蔵装置は、減速する車両からの電力を受け取って一時的に貯蔵し、加速する車両に電力を供給する

図 回生電力貯蔵装置は、減速する車両からの電力を受け取って一時的に貯蔵し、加速する車両に電力を供給する

出所 小田急電鉄

小田急電鉄は98.8%の編成(2017年度末時点)に回生ブレーキを導入し、減速時に発生する回生電力の有効活用に取り組んでいる。さらに一部区間では「上下一括き電方式」を採用している。これは、上り線と下り線の架線を「ジャンパー線」という電線で結び、回生電力を上り、下りのどちらを走る車両にも供給できるようにするもの。この方式を採用しない区間では、減速する車両で発生した回生電力を上り、下りの同一方向を走る車両にしか供給できない。

そして、これまでの取り組みは走行中の車両同士が直接電力をやり取りすることを前提としており、車両同士の距離が離れてしまうと電力を供給できなかった。今回の貯蔵装置導入で、上原変電所周辺を走行する車両からの電力を一時的に変電所に貯蔵できるようになり、電力をより効率良く利用できるようになる見通しだ。

今回導入する貯蔵装置には、停電時の対策という側面もある。停電時には隣接する複々線地下区間(代々木上原~梅ヶ丘間)を走行する車両に電力を供給して、駅間を走行する車両を最寄り駅まで移動できるようにする。

貯蔵装置は日立製作所が製造したもので、リチウムイオン蓄電池を利用したもの。出力は2MW(2000kW)で、蓄電容量は182.7kWh。


■リンク
小田急電鉄

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