トヨタ自動車は2018年7月18日、コネクテッドカーから集めたデータを道路の保守点検に活かす技術の実証実験を始めると発表した。実験は愛知県豊田市と共同で、8月1日から開始する。ちなみにトヨタ自動車は2018年6月26日に、「カローラ スポーツ」と新型「クラウン」をそれぞれ「初代コネクテッドカー」として発売している。
図 トヨタ自動車が発売した「初代コネクテッドカー」である「カローラ スポーツ」(左)と、新型「クラウン」(右)
出所 トヨタ自動車
今回の実験では、コネクテッドカーの各種センサーなどが示す車両の挙動のデータから道路劣化の指標値を算出する。そして、その値と実際の路面状態を比較し、車両が送信するデータからどれほど正確に路面状態を推測できるかを検証する。実験はなるべく広い範囲の一般道で実施するとしている。コネクテッドカーからの情報の分析結果との比較対象となるデータは、豊田市が日常の道路巡回や定期点検で取得したデータを使用する。
図 今回の実証実験の流れ
出所 トヨタ自動車
路面の状態は担当者が日常の巡回で確認するほか、定期的に調査を実施して劣化している部分とその状態を把握して、修復している。トヨタ自動車の今回の試みが良い結果を出せば、道路保守点検の業務を省力化できる可能性が高い。豊田市は実験の結果を見て、今回検証する技術を道路保守作業に応用できるかどうかを検討する。トヨタ自動車は今後も、コネクテッドカーから集められるデータを活用して、自治体の行政サービスを支援できる技術の開発を進めるとしている。
■リンク
トヨタ自動車