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三井住友建設、EVの電力で高層マンションのエレベーターが動作することを実証

2018/09/04
(火)
インプレスSmartGridニューズレター編集部

三井住友建設は、満充電状態の電気自動車(EV)を電源として、高層マンションのエレベーターを稼働させる実証実験を実施し、成功したと発表した。

三井住友建設は2018年9月3日、満充電状態の電気自動車(EV)を電源として、高層マンションのエレベーターを稼働させる実証実験を実施し、成功したと発表した。三井住友建設は東京海洋大学と共同で、「陸・海電力コネクティングシステム」を開発している。これは、災害などによる大規模停電時に、船舶で発電した電力をEVで運び、マンションのエレベーターなどの動力電源として建物で利用するシステムだ(参考記事)。2017年6月にもエレベーターを動作させる実験を実施しているが、このときは3階建ての建物のエレベーターだった。

図 実験の場となった高層マンション(左)とエレベーターに電源を供給しているEV(右)

図 実験の場となった高層マンション(左)とエレベーターに電源を供給しているEV(右)

出所 三井住友建設

実験の場は、東京都中央区佃にある高層マンション「リバーシティ21イーストタワーズⅡ」。地下2階、地上43階で、総戸数は672。日産自動車のEV「LEAF」(蓄電池の蓄電容量は40kWh)を満充電状態にしてマンションの電源供給口に接続し、エレベーターを動作させた。その結果、エレベーターを最下層階から最上階まで100回往復させることに成功した。

三井住友建設はこの結果から、「陸・海電力コネクティングシステム」が、大規模停電時に高層マンションにおいて高層階からの避難や、地上からの物資輸送に役立つことを確認し、事業化に向けて目処を付けたとしている。

今後は事業化に向けて、カーシェアリングやエレベーター遠隔監視サービスとの連携や、災害時の電源確保など、集合住宅の管理組合や自治会などに向けたサービス体制を構築するという。また、集合住宅におけるコミュニティ形成に役立つサービスの企画や、さらなる技術開発に取り組んでいくとしている。


■リンク
三井住友建設

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