本田技研工業、General Motors、GM Cruiseは2018年10月3日、無人自動運転の乗り合いサービス専用車を共同で開発すると発表した。開発する車両はさまざまな用途に対応するものになるという。GM Cruiseは、2013年10月にKyle Vogt氏が「Cruise Automation」として設立した企業。創業当初から自動運転技術の開発に取り組んでおり、2016年3月にはGeneral Motorsが買収し、傘下に収めた。General Motorsが2019年に量産開始を予定している自動運転車「Cruise AV」は、同社の技術を基に開発したものだ(参考記事)。
図 GM Cruiseの無人自動運転乗り合いサービス専用車のイメージ
出所 General Motors
この協業の一環として本田技研工業はGM Cruiseに7億5000万ドル(855億円:1ドル114円換算)を出資する。さらに、今後12年間の事業資金として合計約20億ドル(2280億円)を供給する。3社は無人自動運転乗り合い車両の開発に合わせて、無人乗り合いサービスの事業を世界的に展開することも検討する。
2018年6月には、ソフトバンク・ビジョン・ファンドがGM Cruiseに22億5000万ドル(2565億円)を出資している。General Motorsは今回の本田技研工業による出資と共同事業によって、GM Cruiseの企業評価価値は146億ドル(1兆6530億円)相当に達すると見ている。
本田技研工業とGeneral Motorsはこれまでも、今後の自動車技術で重要と考えられる分野で協業している。2017年2月には、燃料電池量産に向けた合弁会社を設立し(参考記事)、2018年6月には次世代リチウムイオン蓄電池の開発で協業すると発表している(参考記事)。