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ドイツVW傘下のMOIA、乗り合いサービス専用EVを公開―2018年末からハンブルグで運用開始

2017/12/04
(月)
SmartGridニューズレター編集部

ドイツMOIAは、同社がサービス開始を予定している乗り合いサービスで使用する専用電気自動車を公開した。

ドイツMOIAは2017年12月4日(ドイツ時間)、同社がサービス開始を予定している乗り合いサービスで使用する専用電気自動車(EV)を公開した。MOIAはVolkswagen Groupが2016年12月に設立した企業で、カーシェアリングや配車などの輸送サービスの提供を目指している。

図 MOIAが公開した乗り合いサービス専用EV

図 MOIAが公開した乗り合いサービス専用EV

出所 MOIA

この車両は6人の乗客を乗せられる大型ワゴン車。社内を自由に移動できるほどの広いスペースを確保しているほか、6人の乗客それぞれが専用に使える読書灯と充電用USB端子を備え、車内では無線LANサービスも提供する。荷物専用スペースや手すりを用意するなど、乗客の利便を考えた作りになっている。

図 車内の乗客用スペースの様子

図 車内の乗客用スペースの様子

出所 MOIA

利用希望者は専用のスマートフォン向けアプリケーションで、近隣にいる車両を探し、予約することで呼び出せる。アプリケーションには目的地までの運賃を計算する機能や、降車時に自動的に支払いを済ませる機能なども備わっている。

1回の充電で走行できる距離は300km以上。急速充電を利用すると30分で蓄電容量の80%まで充電できる。Volkswagen Groupの商用車専門子会社であるVolkswagen Commercial Vehiclesと、Volkswagen Groupのさまざまな車両の生産を担当しているVolkswagen Osnabrück(ニーダーザクセン州オスナブリュック市)が共同で開発を担当し、計画から10カ月で今回の公開までこぎつけたという。

今回公開した車両は2018年末にドイツ・ハンブルグに投入し、乗り合いサービスの提供を開始する予定。その後はヨーロッパやアメリカの都市で順次サービスを開始する計画だ。MOIAは乗り合いサービスなどの提供によって、都市を走る自動車の数を減らし、粉塵や騒音、周辺住民のストレスを軽減することを狙っている。MOIAによると、乗り合い車両を3台投入することで、100台の個人所有車を減らせるという。そしてMOIAは2025年までにヨーロッパやアメリカの大都市を中心にサービスの提供を開始し、合計で100万台以上の車両を減らすことを目標としている。


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MOIA

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