東京電力ホールディングス(東電HD)は2018年11月1日、洋上風力発電事業の実現可能性を検証するために、千葉県銚子沖で海底地盤調査を開始したと発表した。この海域の海底地盤構造を把握するために、2018年1月末までに銚子市沖、旭市沖で海底ボーリング調査を、銚子市沖、旭市沖、匝瑳市沖、横芝光町沖で音波探査を実施する。
図 海底ボーリングに使用する自己昇降式台船(SEP:Self Elevating Platform)
出所 東京電力ホールディングス
東電HDは2013年1月から国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と共同で、銚子市の南3.1kmの沖合に国内初の洋上風力発電設備を設置して、実証実験を実施している。設置した発電設備の出力は2.4MW(2400kW)で、着床式で設置している。東電HDはこの実証実験で、設備の安全性、塩害への耐久性などを検証した。また、遠浅で風速が大きいこの海域が洋上風力発電所建設の有力だと確認している。また、厳しい気象条件での運転保守の経験を積んだともしている。
東電HDは再生可能エネルギーの主力電源化を視野に入れており、国内外の洋上風力発電所建設や、国外の水力発電所建設などに取り組む方針を示している。そして国内の洋上風力発電所は、合計発電出力2~3GW(200~300万kW)を目指して開発を進めるとしている。
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東京電力ホールディングス