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IHIが2000kW級ガスタービンでアンモニア混焼に成功、水素発電に向けて前進

2018/04/20
(金)
インプレスSmartGridニューズレター編集部

IHIは、2000kW級ガスタービンでアンモニアを20%混合した燃料を燃焼させたと発表した。

IHIは2018年4月18日、2000kW級ガスタービンでアンモニアを20%混合した燃料を燃焼させたと発表した。2018年3月に同社の横浜事業所にある試験設備で実現した。IHIによれば、2000kW級ガスタービンでアンモニアを20%混焼させる例はこれが世界初になるという。これで、ガスタービンでのアンモニア利用にめどが付いたとしている。

図 IHI横浜事業所にある試験設備。この設備でアンモニアの混焼に成功した

図 IHI横浜事業所にある試験設備。この設備でアンモニアの混焼に成功した

出所 IHI

アンモニアと天然ガスは燃焼速度が異なるため、安定して燃焼させることに課題があった。そして、アンモニアを燃焼させると窒素酸化物(NOx)が発生するという問題もあった。IHIは既存のガスタービン用燃焼器を改良して、安定して燃焼を継続させることと、NOx排出量抑制に成功した。IHIは今回のアンモニア混焼について、正確な検証が必要としながらも「20%の混焼なら発電効率には影響はないだろう」と見ている。

日本政府は2017年12月に決定した「水素基本戦略」で、ガスタービン発電所で天然ガスと水素を混焼する「水素発電」を2030年に商用化することを目標として掲げている(参考記事)。発電所で水素を大量に消費することで水素の需要を作り出し、水素の販売価格を引き下げる狙いだ。水素を低価格で流通させれば、燃料電池車(FCV)や燃料電池などが普及し、水素の用途が大きく広がり、日本全体のCO2排出量を抑えられるという期待がある。

そして、水素を運搬する手段として注目を集めているのがアンモニアだ。水素を窒素と結合させてアンモニアを作り、化学的に安定している液体として保存、運搬するわけだ。利用時は、アンモニアを分解して水素を取り出すか、アンモニアを直接燃焼させる。IHIは今後、燃焼器と運転制御技術をさらに改良して、燃焼時のNOx排出量をさらに低減させるとしている。


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