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スコットランドの企業が潮力発電にTeslaの蓄電池を併設、ベースロード電源としてアピール

2018/11/05
(月)
インプレスSmartGridニューズレター編集部

スコットランドNova Innovationは、同社が開発し、実稼働を始めている潮力発電設備に、Teslaの大型定置型蓄電池「Tesla Powerpack」を併設したと発表した。

スコットランドNova Innovationは2018年10月30日(グリニッジ標準時)、同社が開発し、実稼働を始めている潮力発電設備に、Teslaの大型定置型蓄電池「Tesla Powerpack」を併設したと発表した。再生可能エネルギーを利用したほかの発電方法に比べて、比較的安定して継続運転が可能な潮力発電設備に、定置型蓄電池を組み合わせ、常に電力を供給する「ベースロード電源」として利用できるとアピールしている。

図 Nova Innovationが潮力発電設備に併設した「Tesal Powerpack」

図 Nova Innovationが潮力発電設備に併設した「Tesal Powerpack」

出所 Nova Innovation

Nova Innovationは2016年3月、スコットランド北端のシェトランド諸島海域に、同社が開発した潮力発電設備「Nova M100」を設置し、送電系統に接続して運転を始めている。2016年8月には2基目、2017年初めには3基目のNova M100を設置している。Nova M100の1基当たりの最大出力は、潮流の速さが秒速2mの条件で100kW。3基の出力を合計すると300kWとなる。

動画 2016年3月に潮力発電設備「Nova M100」を設置した様子

出所 Nova Innovation

今回の定置型蓄電池設置では、スコットランド政府による“Low Carbon Infrastructure Transition Programme”から資金的援助を受けた。このプログラムはスコットランド全域でCO2排出量を減少させる設備の普及加速を狙ったもので、欧州地域開発基金(European Regional Development Fund)の支援を受けている。

Nova Innovationは今後、シェトランド諸島海域に設置してある3基の潮力発電設備をさらに3基増設し、合計出力を600kWとする予定を示している。


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Nova Innovation

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