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災害時に試乗車のEVから電力を供給、日産自動車が横須賀市や地元企業と協定を締結

2018/11/20
(火)
インプレスSmartGridニューズレター編集部

日産自動車と横須賀市、および横須賀市の金属加工業者である池内精工は、「災害時等における電力の供給等に関する協定」を締結した。

日産自動車と横須賀市、および横須賀市の金属加工業者である池内精工は2018年11月20日、「災害時等における電力の供給等に関する協定」を締結した。災害発生時、日産自動車は横須賀市内にある同社の販売店に配備している電気自動車(EV)を活用して、市民に電力を供給する。ちなみに、横須賀市内に日産自動車の販売店は合計7店舗存在する。

図 災害時にEVを利用して市民に電力を供給する

図 災害時にEVを利用して市民に電力を供給する

出所 日産自動車

電力供給時は、可搬型外部給電器を通して家庭用100V電力を提供する。EVの電力が不足するときは、池内精工の自家発電機から電力供給を受けて、再び市民に電力を届けるために走り回る。池内精工の自家発電機は12月に稼働開始の予定。ガスを燃料としており、ガスの供給は地震にも十分耐えられる「中圧導管」を通して受ける。

災害時は横須賀市もEVの電力を利用する。EVが行政センターなどの施設に電力を供給し、横須賀市はその電力を災害時に発生する各種業務に利用する。さらに、ガソリンが使えなくなったときは、EVを市役所業務のための移動手段として活用する。

日産自動車は、災害が多い日本ではEVの蓄電機能を活用することで、災害に強い安全安心な街づくりに役立つと考えているという。今後は災害時の活用に限らず、社会が抱える課題をEVで解決することを目指すとしている。


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日産自動車

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