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東電HD、銚子沖の試験用洋上風力発電設備を2019年の元日から商用化

2018/11/27
(火)
インプレスSmartGridニューズレター編集部

東京電力ホールディングス(東電HD)は、千葉県銚子市の南沖合に設置した洋上風力発電設備を2019年1月1日から「銚子沖洋上風力発電所」として商用化すると発表した。

東京電力ホールディングス(東電HD)は2018年11月27日、千葉県銚子市の南沖合に設置した洋上風力発電設備を2019年1月1日から「銚子沖洋上風力発電所」として商用化すると発表した。国内初の沖合洋上風力発電所になるとしている。この洋上風力発電設備は、2013年1月に国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と共同で設置したもので、2017年3月まで実証実験に利用していた。設置した発電設備の出力は2.4MW(2400kW)。着床式で設置している。

図 銚子沖に設置した洋上風力発電設備。奥に見えるには風況観測タワー

図 銚子沖に設置した洋上風力発電設備。奥に見えるには風況観測タワー

出所 東京電力ホールディングス

東電HDは実証実験で、試運転データを継続的に取得し、高い設備利用率や設備の安全性、塩害に対する耐久性などを確認した。さらに、厳しい気象条件、海象条件での運転保守の経験も積むことができたとしている。

図 銚子沖洋上風力発電所の位置

図 銚子沖洋上風力発電所の位置

出所 東京電力ホールディングス

また東電HDは2018年11月1日、洋上風力発電事業の実現可能性を検証するために、銚子沖で海底地盤調査を開始している(参考記事)。実証実験の結果から、遠浅で風速が大きいこの海域が洋上風力発電所建設の有力候補だと確認しており、海底地盤調査は洋上風力発電設備を追加で設置する可能性を探るために実施していると考えられる。

東電HDは再生可能エネルギーの主力電源化を目指し、国内外の洋上風力発電所建設や、国外の水力発電所建設などに取り組んでいる。国内の洋上風力発電所は、合計発電出力2~3GW(200~300万kW)を目指して開発を進めているという。


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東京電力ホールディングス

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