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京セラコミュニケーションシステム、石狩に100%再エネで運営するデータセンターを建設へ

2019/01/07
(月)
インプレスSmartGridニューズレター編集部

京セラコミュニケーションシステムは、北海道石狩市に100%再生可能エネルギーで運営するデータセンターを建設すると発表した。

京セラコミュニケーションシステムは2019年1月7日、北海道石狩市に100%再生可能エネルギーで運営するデータセンターを建設すると発表した。2019年4月に着工し、2021年中に稼働を始め、2022年に100%再生可能エネルギーで運営を始める予定だ。。再生可能エネルギーを利用した発電所から自営線を通してデータセンターに電力を供給する。京セラコミュニケーションシステムによると、発電所から直接電力供給を受けて、100%再生可能エネルギー電力で運営するデータセンターはこれが日本初になるという。

図 再エネ発電所から自営線を通してデータセンターに電力を供給する

図 再エネ発電所から自営線を通してデータセンターに電力を供給する

出所 京セラコミュニケーションシステム

電力は太陽光発電所、風力発電所、バイオマス発電所から供給を受ける。また、降雪量が多い地域に立地することを活かして、冬季に降った雪を蓄積し、夏期にはサーバーの冷却に活用する雪氷冷房設備を設置し、冷房に必要な電力量を大きく削減するとしている。

太陽光発電所や風力発電所などの再生可能エネルギーを利用する発電所は現在、再生可能エネルギーの固定価格買取制度を利用して発電した電力を売電しているが、売電価格は年々下落する一方だ。そこで、固定価格買取制度に頼らず、企業などと直接電力供給契約を結んで、再生可能エネルギー発電所の事業を成り立たせる試みが始まっている(参考記事)。しかし、気候や時間帯によって発電量が大きく変動し、安定しないという点が問題となっている。また、電力を低価格で提供するには発電所建設時の初期コストを下げていかなければならないという課題もある。

京セラコミュニケーションシステムは、低コストで供給量が安定した電力を求めるデータセンターを100%再生可能エネルギー電力で運営することで、再生可能エネルギー電力が安定した、信頼できる電源であることと、データセンターが求める水準の低コストな電源であることを示し、再生可能エネルギーの可能性を実証するとしている。


■リンク
京セラコミュニケーションシステム

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