[ニュース]

清水建設、小水力発電事業へ本格的に参入ー第1弾は富山県に960kWの発電所

2019/01/10
(木)
インプレスSmartGridニューズレター編集部

清水建設は、小水力発電事業への本格参入の意向を明らかにした。

清水建設は2019年1月9日、小水力発電事業への本格参入の意向を明らかにした。第1弾として、富山県内に出力960kWの発電所を建設する。2016年12月、事業化に向けて検討を始め、2017年12月には小水力発電事業の実績を有する日本小水力発電、日本エレクトロニクスサービスの2社と共同で「水の国電力株式会社」を設立している。出資比率は清水建設が51%、日本小水力発電が45%、日本エレクトロニクスサービスが4%。これまでは、この会社を通して発電所建設に向けた開発申請などの準備を進めていた。

図 清水建設が建設を予定している小水力発電所のイメージ

図 清水建設が建設を予定している小水力発電所のイメージ

出所 清水建設

清水建設は小水力発電に着目した理由として、地元自治体や住民との調整や開発申請に時間がかかるという短所はあるものの、季節や時間帯を問わず安定した量の電力を供給し続けられることと、少額の投資で事業を始められること、発電所建設時に、周囲の自然環境や生態系に大きな負荷をかけずに済むことといったメリットを挙げている。他社の例を見ても小水力発電所は、常に流れる続ける河川などの水流を利用するため、メガソーラーなどと比較すると設備利用率が高く、発電出力の数字に対して発電量はかなり多い。

第1弾として、富山県内に出力960kWの発電所を建設する。2019年5月に着工し、2020年12月の運転開始を目指している。運転開始後は再生可能エネルギーの固定価格買取制度を利用して、発電事業を20年間続ける。また、富山県内の他地域や、日本国内の5~6件に合計10数カ所に小水力発電所を建設する計画を示している。2030年までには、全発電所の合計出力を10MW(1万kW)規模に拡大し、総売上20億円を目指すとしている。


■リンク
清水建設

TOPに戻る

関連記事
新刊情報
5G NR(新無線方式)と5Gコアを徹底解説! 本書は2018年9月に出版された『5G教科書』の続編です。5G NR(新無線方式)や5GC(コア・ネットワーク)などの5G技術とネットワークの進化、5...
攻撃者視点によるハッキング体験! 本書は、IoT機器の開発者や品質保証の担当者が、攻撃者の視点に立ってセキュリティ検証を実践するための手法を、事例とともに詳細に解説したものです。実際のサンプル機器に...
本書は、ブロックチェーン技術の電力・エネルギー分野での応用に焦点を当て、その基本的な概念から、世界と日本の応用事例(実証も含む)、法規制や標準化、ビジネスモデルまで、他書では解説されていないアプリケー...