オーストラリアの再生可能エネルギー業者であるInfigen Energyは2018年8月15日(オーストラリア中部標準時)、南オーストラリア州で同社が運営している風力発電所の隣接地に大規模蓄電システムを設置すると発表した。この蓄電システムにはTeslaの業務用定置型蓄電池「Tesla Powerpack」を利用する予定で、出力は25MW(2万5000kW)、蓄電容量は52MWh(5万2000kWh)となる。ちなみにTeslaは2017年7月に、南オーストラリア州の風力発電所「Hornsdale Wind Farm」のそばにTesla PowerPackを組み合わせた大規模蓄電システムを設置すると発表している(参考記事)。今回Infigen Energyが発表した計画は、Tesla Powerpackを利用した大規模蓄電システムとしては南オーストラリア州では2例目となる。
図 Teslaの業務用定置型蓄電池「Tesla Powerpack」
出所 Tesla
今回の大規模蓄電システムは、Infigen Energyが南オーストラリア州で運営している風力発電所「Lake Bonney Wind Farm」(出力278.5MW:27万8500kW)の隣接地に設置し、地域の送電系統に接続する。風力で発電した電力を蓄電システムに充電することで、電力需要の問題で売電できなかった電力を売電できるようになる。さらに、今回設置する蓄電システムは、地域の送電網に向けて送電周波数安定などのサービスも提供する予定だ。
Infigen EnergyのCEOを務めるRoss Rolfe氏は「蓄電システムを設置することで、Lake Bonney Wind Farmからの電力の供給契約を、さらに多くの企業と締結できるだろう」と期待している。
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Infigen Energy