NECは2019年2月27日、法人向けの定置型蓄電池「DSS(Distributed Storage Solution)」を日本でも販売すると発表した。販売開始は2019年度第2四半期の予定。DSSはNECの子会社であるアメリカNEC Energy Solutionsが開発し、製造販売している製品。2018年7月には、ブラジル最大手の配電業者Neoenergiaの依頼で、同国のフェルナンド・デ・ノローニャ島に納入している(参考記事)
図 NECが日本国内で発売する定置型蓄電池「DSS(Distributed Storage Solution)」
出所 NEC
発売する蓄電池は6種類。すべて屋外設置を想定したものだ。6製品の仕様は以下の通り。
表 日本で発売する「DSS(Distributed Storage Solution)」の基本的な仕様
蓄電容量 | 90kWh | 180kWh | 270kWh | 360kW | 450kWh | 540kWh |
出力(50Hz地域仕様) | 30kW | 60kW | 90kW | 120kW | 150kW | 180kW |
出力(60Hz地域仕様) | 40kW | 80kW | 120kW | 160kW | 200kW | 240kW |
出所 NEC
日本国内での発売に至った事情として、ピークカットやピークシフトによる電力コスト削減や、太陽光発電システムによる電力の自家消費や売電益拡大など、定置型蓄電池による効果に、日本の企業や団体からの期待が集まりつつある点を挙げる。
災害時や停電時の非常用電源としての期待も高まっているほか、分散した小規模な発電設備や蓄電設備を仮想的な発電所として扱うVPP(Virtual Power Plant)構築に向けた定置型蓄電池の需要も高まっている。
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