European Utility Week 2014会場
▲ 2014年のテーマは「An Orchestra of Utilities」。エネルギーインフラにおいて、「デマンドレスポンスなどの電力需給調整や、再生可能エネルギーの系統への導入、また、消費者によるエネルギー管理など、エネルギーに関係するあらゆる動きが融合した将来を予測する」という意味合いである。
同展示会には350以上の企業が出展し、8,000名以上が来場した。
電力網の自動管理ソリューション
▲ 東芝・Lndis+Gyerは、自動配電線管理システム(Automated Networking Management)を展示。同システムは、近年増加している太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーやEV蓄電池などの系統への導入によって発生する、電圧の上昇(±10%制限)や、逆潮流現象などに対応するため、自動でモニタリングして管理し、問題解決を図るというもの。
▲ ダイアモンドスポンサーでもあるSiemens(シーメンス)は、電力網の自動制御を実現する機器とソリューションを展示。左の写真のSICAM P855とSICAM Q100はRTU(Remote Terminal Unit、遠隔監視制御装置)で、中圧から低圧への変電所に設置すること(水色の四角の部分)で、電力網の情報や電力品質をモニタリングし、電力網の自動管理を行う。従来のRTUでは、送電網に問題が発生した場合、復旧に10〜15分かかっていたが、同製品では、約1分で復旧が可能となる。
▲ IBMは、再生可能エネルギーの発電機の状態や、発電効率などのデータを集積して分析できるIBM Power Generation Optimization(PGO)ソリューションを展示。写真は、ドイツの風力発電設備の発電効率や故障率を一元管理している様子。
各国でも展開しており、中国では、気象予測データの分析から再生可能エネルギーの発電量を予測することで、電気事業者が従来よりも10%多く再生可能エネルギーを利用可能にし、発電の効率性を大きく高めた。