独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(本部:神奈川県川崎市幸区大宮町、理事長:古川 一夫、以下NEDO)は、スロベニア共和国政府と協力し、配電系統の信頼性の確保と再生可能エネルギー大量導入時代の効率的系統運用の実現に向けた、配電系統向けの共通利用可能な統合配電管理システム(統合DMS:Integrated Distribution Management System)の導入を目指したスマートグリッド実証の事前調査を開始する。
- 2020年までに全エネルギーの25%を再生可能エネルギーにするという再生可能エネルギー導入目標
- エネルギー効率を20%改善するという省エネルギー目標
- 電力自由化目標
を掲げ、スマートメーターなどのスマートグリッド技術の導入を目指している。
今年11月に京都で開催されたスマートコミュニティ国際会議(IRED)では、太陽光発電などの再生可能エネルギーの大量導入時代には、発電管理から電力品質管理・需要管理まで一貫した情報管理網の必要性が認識されている。
そこで、NEDOは、スロベニア共和国政府と協力し、配電系統の監視や電圧調整など信頼性の確保と再生可能エネルギー大量導入時代の効率的系統運用の実現に向けた、配電系統向けの共通利用可能な統合配電管理システム(統合DMS:Integrated Distribution Management System)の導入を目指したスマートグリッド実証の事前調査を開始する。
このシステムを導入することにより、配電系統の信頼性の確保などを目的とした配電線管理だけでなく、送電系統側の需給制御や市場メカニズムと協調し、デマンドレスポンス(DR:Demand Response)※などを用いた系統全体の需給運用の実現を目指す。
▼※
デマンドレスポンス:需要家(電力の消費者:一般家庭等)側での電力消費を調整するように促すことによって、電力会社側の負荷を軽減し、最適な電力の需給バランスをとること。例えば、ピーク時に需要家の電力消費の抑制を促すことなどがこれに相当する。
スマートグリッド用語集:て
■リンク
NEDOニュースリリース