東芝ストレージ&デバイスソリューション社は2017年2月3日、無線LAN搭載SDメモリカード「FlashAir」を活用したIoT機器開発を支援するサービス「FlashAir IoT Hub」で、APIを公開したと発表した。従来はFlashAir IoT HubのサーバーにWebブラウザでアクセスして、FlashAirを搭載したIoT機器のデータやログを見たり、Webブラウザの画面からIoT機器を制御することしかできなかった。APIを公開したことで、FlashAir IoT Hubからほかのサーバーやスマートフォンがデータを取得したり、IoT機器を制御するといったことが可能になった。
図 FlashAir IoT HubはFlashAirを搭載したIoT機器からデータを収集するほか、IoT機器を制御する役割を持つ
出所 東芝ストレージ&デバイスソリューション社
公開したAPIは、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)を利用したRESTful API。利用するにはOAuth 2.0で認証を受ける必要がある。認証を受ける方法は、プログラムの種類に応じて3種類用意している。1つ目はサーバーサイドのWebアプリケーション。2つ目はクライアントで実行するJavaScriptアプリケーション。3つ目はスマートフォンやタブレットのアプリケーション。
今回のAPI公開で、例えばIoT機器がFlashAir IoT Hubにアップロードした計測値がしきい値を超えたところで、スマートフォンに通知したり、メールを送信するなどのアプリケーションを作れるようになった。また、FlashAir IoT Hubでは、2016年12月からセンサーの測定データやログデータに加えて画像のアップロードが可能になっている。外部のプログラムからAPIを呼び出すことで、画像を取得してアルバムのように整理するようなこともできる。
また、IoT機器のGPIO(General Purpose Input/Output)インタフェースを制御することも可能だ。2つのIoT機器を用意して、一方の機器のGPIO入力値が変化したら、もう一方の機器のGPIO出力値を変えるということもできる。この機能を利用することで、センサーが何かを検知したら、ほかの機器のLEDを光らせるということも可能だ。
東芝ストレージ&デバイスソリューション社は、今回公開したAPIの使い方をまとめた開発者向けドキュメントをWebで提供している。