伊藤忠商事、芙蓉総合リース、エネワンソーラーの3社は2017年2月16日、岡山県岡山市で建設中だった大規模太陽光発電所「新岡山太陽光発電所」の稼働を始めたと発表した。設計、調達、施工(EPC:Engineering、Procurement、Construction)は東芝が担当し、土地造成は大林組が担当した。太陽光発電モジュールとパワーコンディショナーは東芝製を採用する。運転開始後の運用は3社が共同出資して設立する「新岡山ソーラー株式会社」が担当する。出資比率は伊藤忠商事が50%で、芙蓉総合リースとエネワンソーラーがそれぞれ25%ずつ。
図 新岡山太陽光発電所の全景
出所 芙蓉総合リース
新岡山太陽光発電所は、岡山県岡山市北区のゴルフ場跡地に建設した。合計最大出力は約37MW(約3万7000kW)。伊藤忠商事ら3社は年間発電量を43GWh(約4300万kWh)。一般家庭の年間消費電力量に換算すると、約7600世帯分となる。発電した電力は再生可能エネルギーの固定価格買取制度を利用して、全量を中国電力に売電する。売電単価は非公開。
伊藤忠商事はすでに国内2カ所で大規模太陽光発電所を運営している。1つ目は、2015年8月に稼働開始した「西条小松太陽光発電所」。所在地は愛媛県西条市氷見甲(ひみこう)で、最大出力は約33.79MW(約3万3790kW)。2つ目は、2016年3月に稼働開始した「大分日吉原太陽光発電所」。所在地は大分県大分市日吉原(ひよしばる)で、最大出力は約44.8MW(約4万4800kW)。
加えて、2018年4月の稼働開始を目指して「佐賀相知太陽光発電所」の建設を進めている。所在地は佐賀県唐津市相知町押川(おうちちょうおしがわ)で、最大出力は約21MW(約2万1040kW)。この発電所が完成すれば、伊藤忠商事が手がける大規模太陽光発電所の合計出力は約136.63GW(約13万6630kW)となる。伊藤忠商事はこの数字を200GW(20万kW)まで引き上げることを目指している。