Audiは2017年4月18日(現地時間)、中国上海で開催予定の「上海モーターショー」で電気自動車のコンセプトカー「Audi e-tron Sportback concept」を披露すると発表した。Audiは2015年のフランクフルト・モーターショーで、同社初の電気自動車「Audi E-Tron Quattro」を公開している。その後、車名を「Audi e-tron」に変更して2018年には量産を始めることを明らかにしている。今回披露したコンセプトモデルは、2019年発売を予定しておりAudi e-tronに続くものとなる。
図 「Audi e-tron Sportback concept」
出所 Audi
Audi e-tron Sportback conceptの駆動機構は、Audiが将来の電気自動車にも採用する予定となっているものを使用している。前側の車軸に1つ、後の車軸に2つのモーターを設置する4輪駆動構成だ。出力は320kW(ブーストモードでは370kW)で、停止状態から100km/hまで4.5秒で加速する。
電源となるリチウムイオン蓄電池は蓄電容量が95kWhで、満充電の状態で500km以上の走行が可能になるという。リチウムイオン蓄電池は車室の床下に配置することで、車両の重心を下げる。また、前後レイアウトを調節することで、車両自体の前後重量配分が52:48(前:後)と、重心が車両のほぼ中心になる。充電時は交流(AC)、直流(DC)の両方に対応する。
Audiのセールス&マーケティング担当取締役を務めるDietmar Voggenreiter氏は、「中国の電気自動車市場は大きく成長しており、充電器などの施設の整備や行政による補助が行き届いている。そこで、Audi e-tron Sportback conceptを公開する場所として上海を選んだ」としている。現在、中国にはおよそ15万の電気自動車用充電ステーションがあり、2017年末までにさらに10万カ所増設する計画となっている。Voggenreiter氏はまた、Audiが今後5年以内に中国でe-tronモデルを5車種発売するという方針を明かした。