中部電力、エアウィーヴ、Sassorの3社は2017年5月31日、エアコンを自動制御して効率良く快適な環境を作るサービスを検証すると発表した。6月1日から、中部エリアを対象に検証参加者の募集を始める。検証期間は7月中旬~9月30日。
今回は2種類のサービスを検証する。1つ目は被験者の睡眠状況を検知し、眠りの深さに応じてエアコンの運転パターンを切り替えるサービス。「就寝後、暑くて目が覚める」「エアコンを運転させたままで寝ると寒くて目が覚める」といった悩みの解消を目指したサービスだ。
2つ目は、短時間の外出時は、エアコンを運転させたままのほうが良いのか、停止させたほうが良いのかを検証するサービス。外出時にエアコンを運転させたままの場合と、停止させた場合の両方でエアコンの消費電力量を測定し、電気料金の違いを提示する。
どちらの実験にも、スマートフォンの専用アプリケーションと、無線LAN通信機能と学習機能を持つ赤外線リモコン、そしてエアコンの消費電力を計測する測定器を使用する。1つ目の検証では、スマートフォンの専用アプリケーションが被験者の寝返り回数などを検知して眠りの深さを判断し、無線LANでリモコンと通信し、エアコンを制御する。2つ目の検証では、外出前と外出後に専用アプリケーションからエアコンを操作して、測定器が計測した電力量から目安となる電気料金を算出する。
図 スマートフォンの専用アプリケーションで眠りの深さを判定して、エアコンを自動的に制御する
出所 中部電力
今回の検証では、中部電力が電気料金を予測する技術とエアコンを操作する学習リモコンを用意し、エアウィーヴが睡眠状態を測定する技術と、寝具の快適さの検証を担当する。Sassorは消費電力を計測する測定器を用意する。
3社は、今回の検証でエアコンの消費電力量などのデータを収集し、被験者から感想や意見を聴取して、本格的なサービス開発に役立てるとしている。