ソルティスターは2017年8月21日、IoTゲートウェイに組み込むことで、エッジコンピューティングの機能を持たせることを可能にするソフトウェア「SALTYSTER connect with Microsoft Azure」の提供を開始した。Microsoft Azureの「Azure IoT Hub」に簡単に接続できる点が特徴。Azureとの接続部分をスクラッチで開発する必要がなくなるので、開発期間を短縮できる。
図 センサーから集めたデータをそのままの形でなく、整形などを施してAzureにアップロードすることが可能になる
出所 ソルティスター
このソフトウェアはデータベースを内蔵しており、センサー機器から集めたデータを一時蓄積することができる。蓄積したデータから使えないデータを排除したり、特定の条件のデータだけを選び出したり、簡単な計算処理を加えたりすることができる。こうして、選び抜いたデータだけをAzureに送信することで、Azureによる統計処理でより精度が高い結果が得られる。そして、その結果をPower BIで処理することで、データの推移をグラフなどの視覚的な形にすることも可能だ。
SALTYSTER connect with Microsoft Azureは、Windows 7/8/10、Windows Embedded、Windows CE、Windows Server、Linux、μiTRON、T-Engine、VxWorksと、多様なOSに対応する。これらのOSを使用しているゲートウェイだけでなくOSを使わずにソフトウェアを組み込んでいるゲートウェイにも対応する。
ライセンス形態は2種類。個々の環境に合わせて、使用する機能を決めて、その使い方を決めるプログラムを開発する用途には「開発ライセンス」が、開発が完了してゲートウェイの運用が始まったら、「実行ライセンス」が必要になる。開発ライセンスには、開発に必要なincludeファイルなどが付属する。
開発ライセンスには使用できる期間が異なる3種類を用意している。サポートや保守は付属せず、60日間しか使えないが無料の「体験版」、サポートや保守が付属し、90日間使用できる「評価版」、サポートや保守は別料金になるが、無期限で使用できる「通常版」の3種類だ。評価版の価格は30万円(税別:以下同様)で、通常版の価格は98万円。そして、通常版向けのサポート・保守サービスが年額19万6000円。運用が始まった後に必要な実行ライセンスの価格は月額2万5000円。このライセンスを購入すると、実行用のライセンスキーの提供を受けることができる。
ソルティスターは今後、今回開発したソフトウェアを製造業の工場などに向けて売り込む方針を示している。顧客企業のシステムとのAPI連携にも対応していくという。
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