セラクは2017年4月21日、センサーを活用したIoT環境の構築を容易にする「IoTマルチセンサーゲートウェイ」を発売した。ゲートウェイ自体は防塵防水構造になっており、設置場所をあまり選ばないが、セラクは主にオフィスや倉庫の環境モニタリング用途に向けて売り出したいとしている。
図 セラクの「IoTマルチセンサーゲートウェイ」
出所 セラク
IoTマルチセンサーゲートウェイの特徴は、センサーを接続してすぐに使えるという点にある。センサーに対応するデバイスドライバをあらかじめ組みこんであり、センサーを制御するためのプログラムを作成する必要がない。現在のところ、温湿度センサー、日射量センサー、土壌水分センサー、CO2濃度センサー、カメラに対応する。カメラは静止画のみに対応し、2分ごとに自動的に撮影する機能を持つ。セラクは今後、対応センサーを増やしていくとしている。
センサーとIoTマルチセンサーゲートウェイはケーブルでつなぐ。ケーブル長は最長で50mまで延長できる。そして、1つのIoTマルチセンサーゲートウェイには最大で16のセンサーを接続できる。
IoTマルチセンサーゲートウェイは、センサーから受け取ったデータを無線通信で発信する。無線LANとNTTドコモの3G回線に対応しており、無線LANアクセスポイントを近くにおける環境なら、無線LANを通して光ファイバー経由でインターネットに接続できる。アクセスポイントを近くに置けない場合は、3G回線を使えば良い。
セラクはIoTマルチセンサーゲートウェイに、温湿度センサー1つとカメラを1台付けて12万8000円(税別)で販売する。さらにデータを蓄積し、分析結果などをグラフなどの形で表示するクラウドサービスも合わせて提供する。このクラウドサービスでは、測定値が事前に設定したしきい値を超えたところで警報を出す機能や、データをCSVなどの形式でダウンロードする機能も提供する。
また、IoTマルチセンサーゲートウェイに温湿度センサー、日射量センサー、CO2濃度センサー、カメラを1つずつと、クラウドサービスをセットにして25万円で提供するほか、顧客の要望に応じて独自センサーを開発して提供するサービスも請け負う。
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