KDDI、京セラコミュニケーションシステム、第一環境、アズビル金門の4社は2017年11月14日、IoT端末向け通信サービス「Sigfox」を活用した自動水道検針システムの運用を開始すると発表した。この4社は、山間部や人口がごく少ない離島など、検針員が現地を訪問して検針すると多大な時間とコストがかかるような場所に自動検針システムを導入することを目的として「Sigfox自動検針コンソーシアム」を結成している。
自動検針が始まる場所は瀬戸内海に浮かぶ離島「西島(にしじま)」(兵庫県姫路市)。姫路港からフェリーで60分ほどの場所だ。姫路市水道局の協力を得て、島内28カ所にSigfox通信機と対応する水道メーターを設置して、準備を進めてきた。各世帯からのSigfoxの電波は西島の隣に浮かぶ「家島(いえしま)」に建てた基地局で受信し、そこからはインターネットを経由してデータセンターにデータを送信する。水道業者は、データセンターにWebブラウザでアクセスすることで、各世帯の水道料金をほぼリアルタイムで確認できる。自動検針システムは11月14日から本稼働となる。
図 自動検針システムの構成と機器の設置場所
出所 京セラコミュニケーションシステム
今回のシステムでは、京セラコミュニケーションシステムがSigfox基地局を設置し、KDDIが基地局設置場所とネットワーク環境を提供した。Sigfox通信機と対応水道メーターはアズビル金門が開発提供し、メーターや通信機の設置と検針業務は第一環境が担当する。
Sigfox自動検針コンソーシアムは、西島の水道メーターだけでなく、一部のLPガスメーターにもSigfoxを利用した自動検針システムを導入する準備を進めている。