本田技研工業のヨーロッパ法人であるHonda Motor Europeは2017年12月5日、V2G(Vehicle-to-Grid)の機能を持つ充電スタンドを同社の研究拠点に設置したと発表した。充電スタンドを設置した研究拠点は、ドイツ・ヘッセン州のオッフェンバッハ市の拠点。
図 Honda Motor Europeがドイツ・ヘッセン州のオッフェンバッハ市に保有する研究拠点
出所 本田技研工業
この充電スタンドは電力会社からの電力だけでなく、太陽光で発電した電力も受け入れて、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)に充電できる。さらにV2Gの機能を備えているので、スタンドに接続したままのEVやPHEVの内蔵蓄電池から電力を取り出して利用できる。例えば、電力系統の送電周波数が狂い始めたときに、EVやPHEVに充電した電力を引き出して電力系統に流すことで、系統を安定させることができる。
図 Honda Motor Europeが今回設置したV2G対応充電スタンド
出所 Honda Motor Europe
Honda Motor Europeは、この充電スタンドを活用して、太陽光による電力を最大限活用することで、研究開発拠点内の電力コストの抑制を目指す。将来はEV向けの住宅用周辺機器を開発する際に、試験用施設として利用する予定だとしている。