東北電力は2018年10月15日、変電所の運転・保修業務にスマートグラスシステムを導入し、管内にある600以上の変電所で運用を始めたと発表した。スマートグラスシステムは、東芝エネルギーシステムズと東芝デジタルソリューションズが開発したものを採用した。
図 今回導入したスマートグラスのイメージ
出所 東北電力
作業員がカメラを内蔵したスマートグラスを装着し、作業時の画像を遠隔地に送信し、作業支援者と同じ画像を見ながら、指示・支援を受けながら作業を進める。これで、遠隔地にいる作業支援者も現場の状況をすぐに把握でき、的確な指示を送れる。この結果、作業品質や作業効率が向上する。
図 スマートグラスを活用した運転・保修業務のイメージ
出所 関西電力
東北電力はスマートグラスシステム導入前に、東芝グループと共同で変電所の運転・保修業務の品質、効率、安全性を向上させる研究に取り組んでいた。この研究の一環として、変電所での作業に「スマートグラスシステム」を試験的に運用したところ、有効であると確認できたことから、本格的な運用開始に至った。
東北電力は今後、作業員が装着したスマートグラスが映し出す画像をリアルタイムで複数の事業所に映し出し、その画像を見ながらテレビ会議を開催することで、復旧計画を速やかに立案するなど、変電所の運転・保修業務に限らず、さまざまな場面で活用していくとしている。