5G(第5世代)の効率的な標準化を促進するNGMN Alliance
NGMN(Next Generation Mobile Networks) Allianceは、移動体通信事業者や関連する機器ベンダなど、さまざまな企業が開発を進めている5G(LTEに次ぐ第5世代モバイル通信規格)に関して、標準規格が乱立するのを防ぎ、効率的な標準化を達成するために設立されたアライアンスである。同アライアンス自体が標準化を行うのではなく、参加企業による意見を吸い上げ、規格への要求の調和を行うことを目的としている。特に、モバイル通信規格の標準規格を策定する3GPPなどへ提案する内容の議論や検討を行っている。
同メンバーには、AT&T、ドイツテレコム、テレフォニカなどの通信事業者をはじめ、シスコシステムズやエリクソン、クアルコムなどの通信機器ベンダのほか、大学や研究機関なども参加している。2015年3月現在、合計で80メンバーが参加しており、日本からは、キャリアとしてNTTドコモが、ベンダとしてアンリツ、富士通、NECが参加している。アップルが同メンバーに参加していることも注目された。
同アライアンスの今後の5Gに関するおおまかなスケジュールは、図1に示すようになっている。
(1)2015年から5Gのリクアイアメント(要求条件)などの定義
(2)2016年から技術的ソリューションの分析
(3)2017年半ばから5Gの標準化と認証などの検討
(4)2018年から実証実験の結果の分析
(5)2019年半ばからユースケースや実装ガイドラインの開発
図1 NGMNの5G発展に関する役割とスケジュール
〔出所 NGMN資料より〕