中部電力が事業継続をするダイヤモンドパワーは、首都圏で契約電力50kW以上の大口需要家(オフィスビルや病院、百貨店など)に電力を供給している新電力だ。今後同社は、新会社から仕入れた電気をベースに、電力卸売・小売を実施し、収益基盤を拡大するとしている。
一方、政府は2016年をめどに電力小売りの全面自由化を進めているが、先の福島第一原子力発電所事故のさまざまな影響で、東電の原発再稼働は厳しい状況が続き、その電力供給力が懸念されている。そのようななか、中部電力は発電量に占める原発の依存度が約15%と低く、そのうえ世界最大級の410万kWの碧南(へきなん)火力発電所(愛知県碧南市)をもっている。同社のこの決断は、新時代に向けた電力事業拡大のチャンスであると同時に、地域独占状態の電力会社同士の競争の口火を切ったことになる。
図 中部電力が開始する新事業の概要
〔出所 http://www.chuden.co.jp/corporate/publicity/pub_release/press/3225133_6926.html〕