電力自由化時代に向けた 各社の多彩な展示目立つ ― 東芝の東京電力向けの導入機器/「KNX」の日本上陸/IEEE 1888オープンBEMS「Malion」など ―
― スマートエネルギーWeek2014「第4回 国際スマートグリッドEXPO」 ―
去る2014年2月26日~28日の3日間、太陽電池展、風力発電展、水素・燃料電池展など8 つの分野別の展示会を同時開催した「スマートエネルギーWeek2014」が、東京ビッグサイトで開催された。このWeek2014の全展示会には、世界30カ国から合計1,592社が出展し、来場者数は67,371名となった。実用化フェーズを迎えたスマートグリッド関連では、東芝が2014年4月から東京電力に導入・設置を開始するスマートメーターやコンセントレータの実物を展示し、欧州のKNX協会がブースを構えていよいよ日本への上陸を開始するなどの意欲的な出展があった。さらに、電力の自由化時代を間近に控えて、会場では新しいビジネスチャンスを求めて活発な商談も行われていた。ここでは、8分野のうちの1つ「第4 回 国際スマートグリッドEXPO」を中心に展示内容を紹介する。
東芝ブースの東京電力向けスマートメーターとコンセントレータ
写真1 東芝は、いよいよ2014年4月から東京電力に導入・設置される、3つの通信方式(写真2参照)に対応する「スマートメーター」(左)と、電柱上に設置される、スマートメーターからの電力使用量のデータ等を収集する「コンセントレータ」(基地局。データ集約装置:右)を出展。「まさにスマートグリッド実用化元年!」と、大きな関心を集めた。
写真2 写真1の東芝製スマートメーター下半分に格納される3つの通信方式のパネル。「920MHz帯のマルチホップ無線」と「PLC」(電力線通信)、「1:N」(携帯)の3種の通信用モジュール、およびその組み合わせ、そしてAルート、Bルートの2つのルートを説明している。
写真3 写真1のコンセントレータに障害が発生した際に、スマートメーターが通信する基地局を自動的に切り替える仕組みを示したパネル。国際標準RPL(リップル、RFC 6550)というIPv6ルーティング・プロトコルを使用して、無線マルチホップ(メッシュ)網を構築。