[クローズアップ]

スマートハウスのプラットフォームを狙うNest LabsとGoogleの戦略

2014/08/01
(金)
SmartGridニューズレター編集部

Google PowerMeter(パワーメーター)でスマートハウスビジネスからの撤退(2011年6月)を余儀なくされたGoogleが、サーモスタット(自動温度調節器)や火災報知器(正確には煙探知器)などの製品を扱っているNest Labsを買収するなど、再びスマートハウスビジネスへの挑戦を開始し、大きな話題を集めている。Nest Labs とGoogle が狙う「スマートハウスのプラットフォーム」とは何か。その最新情報をレポートする。

スマートハウスのプラットフォーム

〔1〕AppleのHomeKitを牽制するNest  Labs

本誌2014年7月号で紹介したとおり、AppleがHomeKit(ホームキット)と呼ばれるスマートハウス戦略を発表し、話題になっている。そして、この動きを牽制するように、Appleの競合企業はさまざまな動きを見せている。なかでも目立った動きを見せているのがNest Labs(ネスト・ラブス、以下Nestと表記)だ。同社は、スマートハウス向けのサーモスタット(自動温度調節器)や火災報知器(正確には煙探知器)などの製品を扱っている、Google傘下のスタートアップ企業(起業したばかりのベンチャー企業)である。

 
Nestは、AppleのHomeKit発表以降、次々と新しい戦略を発表しており、Appleと正面から対抗するような姿勢を見せている。
 
 
〔2〕プラットフォーマーを狙う
 
AppleとNest(そして、その親会社となるGoogle)の双方が狙っているのは、自らがスマートハウスのプラットフォーマー(プラットフォーム提供者)となることである。プラットフォームとは「一連の製品群に共通する要素の集合体であり、基盤となるような要素技術注1」と定義される。
つまり、AppleとNestが狙っているのは、自らがスマートハウスを実現するために必要な技術を提供する基盤となることである。
 
Nestの共同創業者であるMatt Rogers(マット・ロジャーズ)氏は、ニューヨークタイムズの記事の中で、「優れた製品を作れば、そこからプラットフォームが生まれる注2」と答えている。
このように彼が自信をもっているNestの製品とはどのようなものなのか。そして、そこから生まれるプラットフォームは何を実現しようとしているのか。同社の歴史を振り返りながら、その意図を見ていくことにしよう。

▼注1
出所 『プロダクトストラテジー 最強の製品戦略』(マイケル・E・マクグラス著/ 日経BP社)81 ページ
 
▼注2
出所 Google's Nest LabsJoins Race t o Define Platform for the Internet of Things - NYTimes.com(http://bits.blogs.nytimes.com/2014/06/24/googles-nest-makesits-bid-to-become-aninternet-of-things-platform/

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