すでに2016年度からスタートしている第5期科学技術基本計画(2016〜2020年)では、未来の産業技術と社会変革に向けた新たな価値創造への取り組みを中軸に推進している。ここではとくに、サービス、ものづくり、社会インフラ、エネルギーネットワーク、地球環境など多様な分野において、サイバーとフィジカルの空間が高度に融合したCPS(Cyber Physical System)やAIによる超スマート社会(Society 5.0)を、世界に先駆けて実現することを目標としている。
このような背景のもと、産総研では、さらにその先の2030年の産業・社会像を見据えて、図に示す4つのゴールに向けた研究開発を推進し、科学技術に関するイノベーションを主導し、超スマート社会を実現していく戦略を発表した。
図 2030年に向けた産総研の研究戦略(超スマート社会の実現)
【注】4つのゴール:
- 情報・データの価値創出による超スマートな産業・社会
- 科学技術を基盤とした安全・安心な産業・社会(自然災害リスクの評価・低減、地質情報の可視化等)
- 低炭素、資源循環を基軸とするサステナブルな産業・社会(再エネの適切な拡大、省エネ・蓄エネ技術、水素社会の実現等)
- 物質・生命の本質を理解し制御・活用する産業・社会(従来にない高機能な材料、デバイス、などを作り出す技術の開発等)
出所 http://www.aist.go.jp/Portals/0/resource_images/aist_j/information/strategy2030/honbun_v1.pdf