超スマート社会に向けた提言
前述の超スマート社会を実現するためには、産業の垣根を越えた連携(クロス・ドメイン連携)が求められるため、ある程度のオープン(セミオープン)なデータ共有や、産業間での異種システムの相互連携、IoTシステムのセキュリティ、社会に受け入れられるように受容性を確保する課題などがある。このためJEITAでは、超スマート社会実現に向けて、
- 超スマート社会コンセプトの実装に向けた検討
- 超スマート社会実現に向けた産業間の連携強化
- 国際貢献、国際競争力向上につながるグローバル標準化の推進
- 超スマート社会実現に向けた基盤の整備
- 人工知能(AI)などの技術革新の取り込み
- サイバーセキュリティへの対応
- 人材の育成
- 情報格差の是正
などの提言を行っている。
またJEITAでは、2030年以降の社会問題として、表1に示す、
- 気候変動問題
- ゴミ問題
- 高齢者問題
- 防災問題
- 格差社会
を挙げ、これらの対策として、表1右に示すキーワードを提示している。
さらに今後、JEITAは、JSTの研究開発戦略センター(CRDS:Center for Research and Development Strategy)とも意見交換を行いながら、超スマート社会を実現するため、社会実装の課題をさらに明確にしていく。また、2016年度の下期には、「超スマート社会」実現に向けて、ICT、ソフトウェア産業における施策や法制度などへの提言をまとめる計画となっている。
表1 2030年以降の社会問題
出所 千村保文、「超スマート社会」を創ろう!~超スマート社会コンセプト”Software Defined Society”の実装に向けて~」、2016年10月6日
なお、このような4年にわたるJEITAの「超スマート社会」実現に向けての取り組みは、『IoT、AIを活用した‘超スマート社会’実現への道~世界各国の政策と社会基盤技術の最新動向~』として発行される予定である。
https://r.impressrd.jp/iil/society
ぜひ購読してお読みいただきたい。
また、JEITAスマート社会ソフトウェア専門委員会の取り組みに興味のある方は、以下のサイトからお問い合わせください。
http://home.jeita.or.jp/is/index.html