2016年10月4日、千葉県千葉市の幕張メッセで「CEATEC JAPAN 2016」が開幕した。7日まで開催の予定。今回で17回目の開催となったCEATECは、昨年までの「最新家電の見本市」「IT・エレクトロニクスの総合展示会」という色を払拭し、方向を大きく転換した。
今年のCEATECのキーワードは「CPS/IoT」。CPSとは、Cyber Physical Systemの略。実世界(Physical World)に遍在する様々なデータを各種センサーで集め、分析し、そこから得られた情報を産業の活性化や社会問題の解決につなげる構想だ。そして、世界の隅々からデータを集めるために欠かせない技術が「IoT:Internet of Things」だ。
昨年までのCEATECは、「最新の技術、最新の家電ではあるが、数カ月待てば手に入る『すぐそこにある未来』」を披露する場だった。「CPS/IoT」をイベントの軸に持ってきた今年のCEATECは、もう少し先の未来の「構想」と「先端技術」を見る場となりそうだ。
展示エリアはテーマごとに「社会エリア」「街エリア」「家エリア」「CPS/IoTを支えるテクノロジー・ソフトウェアエリア」の4つに大きく分かれている。それぞれの場面でCPS/IoTが社会や人の暮らしをどう変えるのか、その一端を垣間見られる構成だ。
CEATEC JAPAN 2016の各エリア
例年、隣接会場で実施している講演のテーマも、人工知能やIndustry 4.0、Fintechなど、CPS/IoTが作る世界に深く関わるものばかりだ。講師はそれぞれの分野をリードするキーパーソン。日本に限らず海外からも多く講師を招いている。
方向転換が好評を得ているのか、出展者数(648の企業/団体:2015年は531の企業/団体)、出店小間数(1710小間:2015年は1609小間)ともに前年を上回っている。海外からの出展者数も増加し、24カ国/地域から195の企業/団体が出展している(2015年は19カ国/地域から151の企業/団体が出展)。
ベンチャー企業や、学術研究機関からの出展は倍以上に増えた。2015年は54団体の出展だったが、今回は139団体が出展し、最新の技術、研究成果を披露する。
開場時間は10時から17時まで。入場料は一般1000円、学生500円(学生20人以上の団体、小学生以下は無料)。なお、Webサイトで事前登録を済ませると無料で入場できる。招待券持参者も無料だ。