[展示会]

Society 5.0の実現を目指した「CEATEC 2018」

— AIから5G VR配信、エネルギー(新風力発電)、新蓄電システムまで —
2018/11/01
(木)
インプレスSmartGridニューズレター編集部

2018年10月16日〜19日の4日間、幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催されたCEATEC 2018は、出展社数725社(前年比8.7%増)、来場者数156,063名(前年比2.6%増)と、盛り上がりを見せた。今回は「つながる社会、共創する未来」をテーマに、「日本の成長戦略や未来を世界に向けて発信するSociety 5.0の展示会」として開催された。
会場では、AIから5GによるVR映像の配信、自動運転車向け技術、エネルギー(新風力発電)、新蓄電システムに至るまで、従来の家電主体から産業ビジネス中心へと、次世代ビジネスを志向した展示会として完全に脱却したことを強く印象付けた。
ここでは、CEATECにおけるいくつかのトピックをレポートする(出所明記以外はすべて編集部の撮影)。なお、本誌クローズアップの記事では、同展示会で開催された5Gに関する3GPPサミットもレポートしているので参照していただきたい。

TDK:人とコミュニケーションする盆栽「Bons-AI」

 総合電子部品メーカーであるTDKは、2015年より開発を推し進めている、TDK製の技術や部品を用いて作られた「人間とコミュニケーションがとれる盆栽」〔盆栽+AI:Boms-AI(ボンス・エー・アイ)〕を出展した(写真1)。AIソフトはグーグルと共同開発されたもの。

写真1 Bons-AIの外観(左)と、Bons-AIの要求に応じてジョウロで水をあげている様子(右)。
写真右の①〜⑪に各部品の配置を示す。

写真1 Bons-AIの外観(左)と、Bons-AIの要求に応じてジョウロで水をあげている様子(右)。<br>写真右の①〜⑪に各部品の配置を示す。

出所 編集部撮影

写真2 Bons-AIを充電するワイヤレス給電コイルユニット(Qi規格)

写真2 Bons-AIを充電するワイヤレス給電コイルユニット(Qi規格)

Qi規格のワイヤレス給電コイルユニットで、Bons-AIとジョウロを充電する。

写真3 全固体リチウムイオン二次電池「CeraCharge」の外観

写真3 全固体リチウムイオン二次電池「CeraCharge」の外観

出所 編集部撮影

 Bons-AIは、ベース部分に土壌の乾きを測定するセンサーや、移動時の傾きなどを補正するための9軸センサーやスピーカー、太陽電池などを備えている。また、「人と対話する」「日を浴びるために移動する」「土が乾くと水をねだる」という3つの機能も備え、写真1の右に示すような①〜⑪の各部品が配置されている。

 具体的には、①ワイヤレス給電コイルユニット〔写真2。Bons-AIとジョウロに給電する〕、②9軸モーションセンサー、③MEMSマイクロフォン、④チップバリスタ、⑤フィルム太陽電池、⑥DC-DCコンバータ、⑦アルミで電解コンデンサ、⑧フェライトマグネット、⑨TMR角度センサー、⑩ホールスイッチ、⑪PiezoHaptアクチュエータが配置されている(写真1右)。

 AIや最新の電子部品を駆使したBons-AIは、身近なテーマとあって興味を示した来場者が多かった。同ブースでは、このほか、全固体リチウムイオン二次電池「CeraCharge」(写真3)も展示し注目を集めた。

太陽誘電:全固体リチウムイオン二次電池

 セラミックコンデンサをはじめ、各種電子部品の製造・開発・販売などを行っている太陽誘電(東京都中央区)は、IoT時代を迎えて「Society 5.0」を大々的にアピールした。

 ブースでは、ウェアラブル・ウォッチやIoT、エネルギーハーベスティング(環境発電)用の蓄電モジュールへの応用を目指して、全固体リチウムイオン二次電池などを出展していた(写真4)。

写真4 全固体リチウムイオン二次電池の製品ラインナップ

写真4 全固体リチウムイオン二次電池の製品ラインナップ

出所 編集部撮影

 全固体リチウムイオン二次電池は、電解液を使用していない固体セラミックスのため、爆発などの危険性もない。また、高い温度(数100℃)の環境で製造されるセラミックスのため、高温で過酷な使用環境でも安全に使用できる。積層数は、2017年は100層であったが、2018年は200層と大幅に増量している(写真5)。

写真5 200層まで多層化した全固体リチウムイオン二次電池

写真5 200層まで多層化した全固体リチウムイオン二次電池

出所 編集部撮影

 この固体電池は、太陽誘電の主力製品である積層セラミックコンデンサ(MLCC)の製造工程を利用して製造する。全固体リチウムイオン二次電池の製品ラインナップには、32mm×24mm、6mm角、5mm角、3216形状、1005形状などがあるが、多積層化することによって電池容量を増大できる。

 蓄電容量については、例えば32mm×20mm×1mm程度のもので、蓄電容量はmAhオーダーである。また、並列に積層していくため、積層すればするほど蓄電容量は大きくなる。

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