[特別レポート]

日米欧のグリッド・モダナイゼーション(電力網の近代化)への取り組み― 第1回 米国 ―

2016/12/13
(火)
インプレスSmartGridニューズレター編集部

米国各州におけるグリッド・モダナイゼーションの進展度合い

〔1〕グリッド・モダナイゼーション指標 

 ここまで見てきた国としての取り組みと平行して、GridWise Alliance(グリッドワイズ・アライアンス)は、米国のスマートグリッド関連ソリューションの普及を目的に、2003年に立ち上げられた団体である。この団体が2013年から毎年公表しているGrid Modernization Index(グリッド・モダナイゼーション指標)という調査結果がある。

 これは次の3つの観点から米国の各州のグリッド・モダナイゼーションの取り組み状況を点数化し、順位付けをしているものである。

  1. 州のサポート(State Support):グリッド・モダナイゼーションに関する政策や計画等の実施状況
  2. 顧客エンゲージメント(Customer Engagement):顧客とのコミュニケーションや情報共有の実施度合い、料金設定など
  3. グリッド運用(Grid Operations):AMIやセンサー、蓄電池やマイクログリッドなどの導入度合い

 このような観点から評価をした最新版は、2015年6〜10月の調査期間を経て、2016年1月に公表された。その結果のうち指標が高かった上位10州をまとめたものが図2である。

図2 2016年のGrid Modernization Indexの上位10州(丸数字が順位)

図2 2016年のGrid Modernization Indexの上位10州(丸数字が順位)

出所 The 3rd Annual Grid Modernization Index

〔2〕カリフォルニア州が第1位

 レポートによれば、1位のカリフォルニア州は100点満点中87.8点を獲得し、グリッド・モダナイゼーションが最も進んでいる州として評価された。

 先に挙げた3分野の中では、もっとも高かったのが(2)の顧客エンゲージメントの部分で、多様な料金体系を整備している点や顧客とのコミュニケーションを、さまざまな手段で行っている(メールやTwitterなどを含む)点、顧客が自分のデータを入手しやすくなっている点などが評価されている(図3)。

図3 顧客エンゲージメントが上位だったトップ10の集計結果(カリフォルニアが第1位)

図3 顧客エンゲージメントが上位だったトップ10の集計結果(カリフォルニアが第1位)

出所 http://cleanedge.com/reports/3rd-Annual-Grid-Modernization-Index

(つづく)

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