経済産業省は、VPP(仮想発電所)構築の実証事業として、すでに7個のVPP実証事業と19個のDR(デマンドレスポンス、電力の需給制御)実証事業をスタートさせているが、その第1次(2016年度)の実証結果が2017年3月にまとまる予定である。これらを背景に、今後のDRの普及に向けて、『ディマンドリスポンス(ネガワット取引)ハンドブック』が作成され、2016年12月28日に公開された注1。
DRとは、電気の需要量と発電量(供給量)のバランスをとり、制御する取り組みである(図注2)。特にアグリゲータを介しての需要抑制量(ネガワット)取引は、平成29(2017)年4月1日からネガワット取引市場が創設されることもあって、今後の普及が期待されている。しかし、この実施にあたっては、実際に需要量の制御を行う需要家の協力が必要不可欠となることから、主に需要家向けにネガワット取引の仕組みやその参加方法などをまとめハンドブックとして作成された。
図 ディマンドリスポンス(DR)の種類(需要制御の種類)
出所 http://www.meti.go.jp/press/2016/12/20161228004/20161228004-1.pdf
注1 http://www.meti.go.jp/press/2016/12/20161228004/20161228004.html
http://www.meti.go.jp/press/2016/12/20161228004/20161228004-1.pdf
注2 需要制御には、「上げDR、上げ下げDR、下げDR」などの種類がある。ハンドブックでは「下げDR」が主な対象となっている。