[クローズアップ]

4つのスーパーパワーで実現するインテルのDcX戦略

― 「INTEL ENERGY FORUM 2021」レポート ―
2021/08/01
(日)
インプレスSmartGridニューズレター編集部

インテルのRISE戦略

 INTEL ENERGY FORUM 2021のテーマは、「RISE(昇)」。「皆さんとつながりながら立ち上がろう、昇っていこう」という思いが込められている。

「企業の更なる成長を支えるためには、いかにデータを有効利用するかが必要です。業種間や企業間のつながりをサポートして、横断的な仕組みを整えることでビジネスの活性化が進むという意味で、インテルはその一助となりたいと思っています」と、鈴木氏はインテルの役割を強調した。

 なお、7月8日の主催者講演「2030年に向けて- 持続可能な開発目標(SDGs)の進展を促進するためのテクノロジーと協業」注3では、同社の「RISE戦略」としての持続可能性についても紹介された。図3はその概要である。

図3 インテルの持続可能性:2030年に向けた「RISE戦略」

図3 インテルの持続可能性:2030年に向けた「RISE戦略」

①カーボンニュートラル・コンピューティングの達成で、キーとなるのは「ハンドプリント」という概念。「ハンドプリント」とは、経済界全体の気候への影響を低減するために、自社テクノロジーやそのシステムを応用すること。
 顧客と一緒に持続可能なPCの設計や電力効率の高いPCの製造、全体設計の考案に取り組んだり、データセンターに関して、より効率の良いテクノロジー活用方法を考え、外部との協働でテクノロジーを応用し、社会・経済全体でCO2排出量を削減するソリューションを練っている。
②すでに業界各社との対話を開始しており、半導体業界全体のCO2排出量削減に関して、企業の枠組みを超えた議論を推進していくとしている(その一部には、長期を見据えた構造変革の可能性などを含む)。
③化学品サプライヤーなどと一緒に、化学物質の利用量をどう見直していくか、利用体制やプロセスをどう再設計できるかを考えていく。
④2030年には再エネ100%達成という目標を設定している。現在、グローバルでは82%の達成率で、米国、EU、イスラエル、マレーシアなどでは100%を達成している。また、今後10年間で40億kWhの節電を目標としており、その1年目にあたる昨年(2020年)の進捗状況は良好のようだ。
⑤使用量を上回る水の還元も目標設定している。過去数十年にわたる保全事業に加え、インテルの事業で600億ガロンの節水と、製造拠点周辺の流域でのプロジェクトに積極的に投資をすることで、水の消費量の相殺を目指している。インテルが半導体製造に使う水の量を上回る水を、再生利用などさせるというもの。
⑥埋め立て廃棄物をゼロ化する目標も設定している。これには社内プロセスを見直すだけでなく、循環型経済モデルのソリューションを軸に、サプライヤーとの協働が必要になるとしている。
出所 INTEL ENERGY FORUM 2021(オンライン開催、2021年7月8日)、インテル コーポレーション スザンヌ・ファーレンダー氏、「2030年に向けて- 持続可能な開発目標(SDGs)の進展を促進するためのテクノロジーと協業」をもとに加筆修正して作成


▼ 注3
インテル コーポレーション ディレクター コーポレート レスポンシビリティーのスザンヌ・ファーレンダー氏による講演。

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