大手メーカーが軒並みPLC対応機器を参考出展
高速PLC(Power Line Communication、電力線通信)対応機器が、各大手メーカーのブースで参考出展ながら大きくアピールされていた。今年(2006年)9月13日、総務省が電波監理審議会の答申を受け、屋内の高速PLC利用における関係規則の改正・制定を行うと発表し、実用化への機運が高まりを見せたことが背景にあるが、折しも会期中の10月4日、省令が公布されPLCの認可が下りた(官報号外227号[PDF] )。
いずれのメーカーも商品化時期、価格は未定としながらも、このたびの認可により、一部の製品は2006年内には発売されそうだ。
↑写真1 パナソニックコミュニケーションズの「HD-PLCアダプター」。電波妨害を受けにくく、与えにくい伝送技術「Wavelet OFDM」を採用し、物理速度最大190Mbpsのデータ通信が行える。
←写真2 三菱電機の「宅内PLCモデム PLC-HA01」
↓写真3 三菱電機の工場などでの利用を想定したPLCモデム「BWシリーズ」。中継機を置くことで、広い構内の電力線による構内ネットワークを容易に構築できる。「無中継距離は200〜300m程度までなら可能」[説明員]
→写真4 NECの「PLCアダプタ」。同社は音声・映像・データをすべてIPで送受信するトリプルプレイ・サービスを、有線・無線・高速PLCの3つを自在に組み合わせて提供するソリューション「トリプルプレイ X トリプルワイヤリング」をアピールしていた。
このほか、高速電力線通信推進協議会(PLC-J)のブースでは、NECによる無線LAN(IEEE 802.11a/b/g)に対応した「PLC内蔵型VoIP」アダプタや、富士通アクセスの無線LAN(IEEE 802.11a/b/g)対応で赤外線ポートやUSBポート搭載の「PLC内蔵ホームゲートウェイ」、LS-OFDM(Low Side lobe Orthogonal Frequency Division Multiplexing)と呼ばれる変調技術を採用したネットインデックス・イー・エスによる高速PLCモデム(写真5)、住友電気工業による「高速PLCモデム」などが多数出展されていた。