Zで始まるスマートグリッド用語

2005 年設立。Zensys社（ゼンシス。1999年、デンマークに設立）とZ-Wave アライアンスとが開発した相互運用性をもつ近距離無線技術のひとつ。800～900MHz 帯を使用し、最大伝送速度9.6 / 40 / 100 kbps、最大通信距離30mを実現。スマートハウス用の無線技術としても注目されている。日本では、2008年に950MHz帯（950MHz～956MHz。ARIB STD-T96）が割り当てられている。現在、総務省で周波数の再編が行われており、2012年7月24日から920MHz帯（915MHz～928MHz帯）が割り当てられる予定。同社（Zensys）は、2008年末に米Sigma Designs（シグマデザイン）社に買収され、現在は米カリフォルニアに本社を、デンマークのコペンハーゲンにR&D（研究開発）を、という体制で開発が行われている。

建築物における一次エネルギー消費量を、建築物・設備の省エネ性能の向上、エネルギーの面的利用、オンサイト（注1）での再生可能エネルギーの活用等により削減し、年間での一次エネルギー消費量が正味（ネット）でゼロまたは概ねゼロとなる建築物のこと。2030 年までに新築ビルのZEB化を目指している（極力CO2排出のないビルを目指すものと言える）。〔経済産業省平成2年11 月「ZEBの実現と展開に関する研究会」報告書、平成21（2009）年11月より〕
（注）オンサイト：需要側（消費者側）の近くに設置する太陽光光発電などの電源。

建築物における一次エネルギー（例：石油・ガス）の消費量を、省エネや再生可能エネルギーの活用等により削減し、年間での一次エネルギー消費量が正味（ネット）でゼロまたはほぼゼロとなる建築物のこと。ZEHは、この家庭版と言える。

ZigBee アライアンスによって策定された、近距離無線通信ネットワーク（WPAN）の規格。2004年12月に世界標準としてZigBee 仕様Ver.1.0が策定して以降、その仕様は順次進化・発展している。ZigBee 標準は、下位層の物理層／MAC層にIEEE 802.15.4規格を採用し、上位層のネットワーク層からアプリケーション層までは体系だった独自プロトコルで構成されている。SEP 2［→］

2002年10月設立。無線センサーネットワークの標準の策定と相互接続検証を目的として設立されたアライアンス。会員数：393社（2011年10月時点）。具体的には、IEEE 802.15.4規格の物理層/MAC 層を下位層として使用し、上位層のネットワーク層～アプリケーション層に独自のプロトコル体系の策定に取り組む非営利団体。2008年にSmart Energy Profile 1.0を（SEP 1.0）公開。その後、これを進化させたIP 対応のSmart Energy Profile 2（SEP 2）のプロファイルをHomePlug Powerlineアライアンス等と策定。ZigBee 環境で、IP 対応のSEP 2を動作させるため、IETF と共同でIPv6ベースの6LoWPAN プロトコル［→］などを開発。ZigBee の主な仕様は、次のとおり。
・日本の使用周波数帯域
（1）2.4GHz 帯（世界共通）
（2）950MHz 帯（注。米国：915MHz 帯、欧州：868MHz 帯）
・最大：250kbps
・通信距離：75m

ZigBee専用のプロトコル体系を拡張し、ZigBeeの レイヤ3をIPに対応させ、IP対応のSEP 2が通信できるように策定されたプロトコル。ZigBeeのインターネットやその他のネットワークへの接続の強化や、IPv6サポートなどの追加機能も可能。

Smart Energy Profile 2（SEP 2）の仕様を策定するために設立（2008年8月）された「無線によるZigBeeの標準化を進めるZigBee アライアンスと、有線によるPLCの標準化を進めるHomePlug Powerline アライアンス」の共同組織。正式名称は、「ZigBee Alliance and HomePlug Powerline Alliance」（略してZigBee/HomePlug）。その後いくつかのアライアンスがSEP 2仕様策定に参加している。（SEP2［→］）。

メーカーに依存しないで、製品の相互運用性が可能なZigBee のアプリケーションプロファイルのこと。ビルディングオートメーション（BA：Building Automation）、ホームオートメーション（HA:Home Automation）、スマートエネルギー（SE：Smart Energy）、ヘルスケア（HC：Health Care）、無線リモコン（RF4CE）、テレコムサービス（Telecom Service）などが提供されている。

ZigBee に関する標準規格を整理すると次のようになる。
（1）ZigBee-2004〔ネットワーク層以上の規格。ZigBeeV1.0〕
（2）ZigBee-2006〔ネットワーク層以上の規格。機能拡張〕
（3）ZigBee-2007〔ネットットワーク層以上の規格。ZigBee PRO（ZigBee-2006の高機能版）〕
（4）ZigBee Smart Energy Profile 1.0（通称：SEP 1.0）〔アプリケーション層の規格。2008年6月に公開〕
（5）Smart Energy Profile 2（汎用規格のため「ZigBee」を冠さない場合が多い。通称：SEP2〔IP に対応させたアプリケーション層規格。2012年初に標準化完了予定〕

ZigZag（ジグザグ）＋ Bee（ミツバチ）の合成語。家庭内の各機器（ノード：空調機器、照明機器、家電機器等）を、電波による無線通信によって（連携させて）動作させる様子が、ミツバチ（Bee）が花の蜜を求めてお互いに情報交換をしながら飛び回る（ジグザグする）ことに似ていることから命名された。