けで始まるスマートグリッド用語

東日本大震災（2011年3月11日）直後に、日本で「計画停電」が実施されたが、米国ではこれを「ブラウンアウト」（Brownout、計画停電）という。これに対し、通常の停電のことをブラックアウト（Blackout）という。ブラウンアウトのブラウンという意味は、いきなりすべてを停電させるのではなく、「一部を停電させて、順次、輪番に停電させていく」ことを意味する。すなわち、電力の供給全体から見ると「ブラック（Black）ではなく、またホワイト（White）でもない」ので、「ブラウン」と言われる。また、ブラウンという意味には、計画停電させるだけではなくて、供給電圧を下げて消費電力を減少し、電力の需給のバランスをとるという意味もある。例えば、電圧を下げて若干照明は暗くしても、電力供給は続ける方法である。

従来、インターネット（IP 通信）の世界におけるゲートウェイ機器（相互接続機器）とは、ルータと呼ばれるパソコンなどのIP パケットを転送するだけの「ネットワークゲートウェイ」であり、ブロードバンド（BB）ルータとも言われた。また、家庭に設置される場合はホームゲートウェイ（HGW：Home Gateway）とも呼ばれる。スマートハウスの場合は、宅内に設置される、ホームネットワーク（HAN）と外部の通信ネットワーク（例：AMI ネットワーク）を相互接続する装置をいう。一方、最近、サービスゲートウェイ（SGW：Service Gateway）という名の装置が登場してきている。従来、ゲートウェイ（ホームゲートウェイ）は、主にIP端末を接続し管理するのに対し、サービスゲートウェイは、センサーなどの非IP端末をも接続し管理できる装置であり、HEMS の中核を担う装置ともなっている。通常、このサービスゲートウェイは、ホームゲートウェイの配下に接続されるひとつの装置である。しかし、製品的には、ホームゲートウェイとサービスゲートウェイを一体化した製品も登場しているので注意が必要である。

電力会社の電力システム（Electric Power System）のことを意味する。電力の発生から消費に至るまでの一貫したシステムで、発電所（水力／火力／原子力等）、送電線、変電所、配電線、負荷（例：家庭の照明、エアコン、家電機器）等から構成されている。

電力会社の系統用の大規模な太陽光発電や風力発電などの、不安定な電源を安定的に利用するために利用される蓄電池。

例えば、太陽光発電を商用電力系統と連系させる仕組みのことを指す。一般に電力業界では、電力システムのことを「系統」という用語を使用する。