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NTTドコモ、第5世代移動通信方式(5G)屋外実験で4.5Gbpsの超高速通信に成功

2015/03/02
(月)

株式会社NTTドコモ(以下:ドコモ、東京都千代田区、代表取締役社長:加藤 薫)は、各国で研究が進められている第5世代移動通信方式(以下:5G)の実験協力を世界の主要ベンダーと進めており、2015年2月17日に神奈川県横須賀市において実施した屋外実験で、15GHz帯の高周波数帯を用いて受信時4.5Gbps以上のデータ通信に成功した。

実験は、5Gが目指す性能を実現する第一段階の実験でエリクソンと共同で実験を行った。また、さらに高い周波帯であるミリ波※1を活用した5Gの移動通信を実現する「ビーム追従機能※2」の検証のため、ノキアネットワークスと進めてた屋内実験では、2014年12月18日に70GHz帯を用いて受信時2Gbps以上のデータ通信にも成功している。

これまで6GHz以上の高周波数帯の電波は、減衰が大きく遠くまで電波が届きにくいことから、移動通信サービスでの利用が難しいとされてきたが、5Gの超高速通信の実現にはより多くの周波数帯域幅を必要とするため、高周波数帯の活用に向けた技術検証を行っている。
ドコモは2014年5月にアルカテル・ルーセント、エリクソン、富士通株式会社、日本電気株式会社(NEC)、ノキアネットワークス、サムスンの6社と5Gに関する実験協力の合意しており、今後はミリ波帯でのさらなる通信性能の改善や6GHz未満の周波数帯の活用についての検証を進めるため、2014年12月に三菱電機株式会社、2015年2月にファーウェイとそれぞれ新たな協力について合意し、計8社と5Gの実験を推進する。

実験の概要は下記のとおり。

 

成功した超高速通信の5G実験概要

  • エリクソンとの伝送実験
    局所的なエリアをカバーするスモールセル環境での通信を想定し、屋外に設置された基地局(光張り出し構成)と測定用車両に搭載した移動局装置(携帯電話機に相当)を用いて実験を行った。
    使用した実験装置ではリアルタイム処理によるパケット通信のスループット検証が可能となっており、今後は無線伝送特性の詳細な解析に加え、インターネットを介した4K動画配信の品質評価といった試験も行っていく。
    実験場所 ドコモR&Dセンタ(神奈川県横須賀市)
    周波数 15GHz帯、400MHz帯域幅
    MIMO多重※3 最大4ストリーム
    移動速度 約10km/h
    通信速度 最大受信速度:4.58Gbps、半径100m以内で平均2Gbps以上

 

  • ノキアネットワークスとの伝送実験
    信号減衰の大きな70GHzのミリ波帯で移動環境において高速通信を行うために、鋭い指向性を有するビームを用いて移動局装置に向けてスポット的に電波を送信し、利用者を追従するビーム追従機能の検証を行った。小型基地局装置(アクセスポイント)と歩行速度で移動する移動局装置との間の通信で2Gbps以上の無線伝送に成功。
    実験場所 ドコモR&Dセンタ(神奈川県横須賀市)シールドルーム内
    周波数 70GHz帯、1GHz(1,000MHz)帯域幅
    移動速度 歩行速度
    通信速度 最大受信速度:2.075Gbps

 

◆新たに協力を行う主要ベンダー2社との実験概要

  • ファーウェイとの実験
    6GHz未満の周波数帯を含む幅広い周波数帯に適用可能な周波数利用効率の改善技術についての実験を予定。TDDのチャネル可逆性を利用したマルチユーザMIMOや多元接続の高度化に関する実験を検討。
     
  • 三菱電機との実験
    5Gにおける高周波数帯の超高速伝送を実現するため、超多素子アンテナを用いるマルチビーム多重化技術について、多素子アンテナを仮想的に複数配置することで超多素子アンテナを実現して基礎的な実験を予定です。周波数帯として44GHz帯のミリ波、周波数帯域幅として100MHzを想定。

  新たに協力を行う2社を含む、全8社と行う実験の全体像


※1:ミリ波
周波数30~300GHz、波長1~10mmの電磁波でEHF(Extremely High Frequency)とも呼ばれる

※2:ビーム追従機能
移動端末の動きに合わせて電波の発射方向を変えることにより安定した高速通信を実現する機能

※3:MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)多重
複数のアンテナから、異なる信号を同時に同じ周波数を用いて送信する技術

■リンク
ドコモ
 

 

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